「悠貴…っ…」
「…大丈夫だって。やさしくしますから」
そうにっこり笑っていただいてもね？
ベッドの両端に両手首、手錠かけられて？
身動きなんて出来ないし、いつのまにやら全裸だし。
指だけでイかされて、そのあと、わけもわからず失神してしまって。
気がついたら、こんな状態だった。
中に入り込んだ２本の指先が、少し動くだけで、体が過敏に反応していた。
「んぅっ…っ悠貴っ…っ…」
「増やすよ…。いい…？」
「……っ…待っ…」
悠貴にはもう十分待ってもらってる。
俺だけもう、２回もイかせてもらってますし。
「これ以上、増やされるとキツい？」
そっと頷く俺を見て、わかったとにっこり微笑み返すと、入ったままの２本の指で、グルリと中をかき回した。
「あぁあっ…やぅっ…」
「…でも…次は一緒にイクってのは、忘れてないよね」
もう、悠貴の言葉も耳に入らないような状態。
たった２本の指なのに、ものすごくキツくって、ローションがたっぷりとついた指先は中で、くちゅくちゅと淫猥な音を立てた。
「はぁっ…や…ぁっ…悠貴っ…悠貴…駄目…っ」
あぁ。俺ってやっぱ、受向きの体じゃないんだよ。
おかしいって。変になってきた。
「ココ…悦くない…？」
内壁を押し広げながら、指先が、何度も感じる所を行き来する。
そのたびに、俺の体はビクビクとしなってしまっていた。
「ぁあっ……駄…目っ…よすぎるっって…っ」
「かわいいよね、拓耶って…」
なにをおっしゃる…。
「まだ…痛みもある…かな…」
「ん…わかんね…」
痛みがあるかと聞かれて、意識をそっちに無理やり持っていくと、痛い気がしないでもないっていうか…。
「じゃ、痛み止めの薬を入れてさしあげよう」
「うん」
「ココは普通、嫌がるトコだろ？」
「嫌がりません、勝つまでは」
「意味わかんないし」
まぁ、つまりなんだかな。
変に嫌がって、悠貴のサド精神呼び起こすのもアレだし。
上級者には従った方がいいだろうってことだろ。
俺だけ先にイかされてるから、後ろめたいってのもあるし。
それに実際、どうなんだ？
薬入れられるって…。
痛みとか感じなくなるんなら、その方がいいような気がしないでもないし。
「拓耶は、あいかわらず俺のこと、よくわかってるみたいでうれしいな」
「…なにそれ」
「いや、別に。俺は、拓耶みたいな奴が大好きってこと」
「やー、悠貴の彼女にしばかれそう♪」
「俺こそ。拓耶の彼女に刺されそう♪」
にっこり笑うと、悠貴は、俺の腰を自分の足の上に乗せて、ローションをまとったもう１本の指を中へと入れていった。
「くっ…ぁっ…キツ…ぃよ…悠貴…」
「…うん…」
なんで…こんながんばって、やろうとしてんのかわかんなくなってきた。
「悠貴…もぉっ、…俺、口ですっから…」
って、言える立場じゃないよな。
それでも、悠貴は、空いている片手で器用に俺の手首を止めている手錠を解いていった。
「拓耶くんと、繋がりたかったな♪」
「はは…ごめ…俺、こんなっ…ん…手間かけさせちゃって…」
いまさら…口でやるなんて、どうなんだよ。
俺だって、ここまでしてもらったからには、入れさせてあげないと、申し訳ないっつーか…。
「でも、拓耶、こんだけ後ろ弄られたら、後ろでイかされないと、苦しいだろ…？」
「…まぁ…でも…いいよ、そんなん」
「あと１回くらい、お供しますよ」
悠貴は、また指を２本に減らすと、中を小刻みにかき回した。
「あっ…やっ…ぁっ…いいってっぁっ、やぁうっっ」
「どんな感じ…？」
「うっくっ…悠貴…おかしっ…あっ…やぅっ…あ…ついっ」
置かれた悠貴の腕に絡めた指が、強く爪を立ててしまっていた。
「…っはぁっ…待っ…」
素直に従って、悠貴が指を止める。
少しだけ俺は、自分を落ち着かせた。
「…別に、俺だって…悠貴とやりたくないって…わけじゃないし…」
別に、嫌がってるわけじゃないって…言いたいんだけど…。
入れるために、ここまで苦労してくれなくってもいいんじゃないかって思って…。
「拓耶はどうしたい…？ たまには、ホントのこと、言ってみても罰はないよ」
「えー…っと…なんつーか…悠貴に、わざわざやらせて悪いし…」
「ここまでやっといて、それはどうでもいいけど」
だよなぁ。
むしろ、逆に、いままでの苦労が水の泡みたいになるし。
「やっぱ、悠貴にまかせるわ。俺はかまわないから、突っ込んでいいよ」
「さっき、あんなにキツいって、嫌がったのに…？」
だから、嫌ってわけでも…ないんだけど…。
「それは…なんで、こんな…がんばってって思って…。そうまでして入れる価値ねぇよ…。俺だけ、よがってんのもアレだし…」
「…拓耶って…結局、人に気、使いすぎ…」
悠貴は、さらに１本…３本目となる指をゆっくりと中へと入れていった。
「ぃっ…く…んっ…」
「じゃ、入れさせて欲しいな…」
「…くぅんっ…ぁっ…悠貴っ…」
「…駄目…？」
駄目じゃないよな…。
「ごめ…っぁっ俺…全然、キツいまんまで…っ」
「いやー、俺はかまわんのだけど…。拓耶だろ…？ 痛くない…？」
少しは痛いけど…。
「もっ…いいよ…入れなって」
こんなんじゃ、いつまでかかるかわかんねぇし。
「…危ないねぇ。キレちゃうよ。もうちょっと、慣らそうな…」
「…ごめ…ありがと…」
「いえいえ」
ゆっくりと悠貴は３本の指で、中から押し広げるようにしていった。
「はぁっ…あぅンっ…んぅっ…悠貴…あっ…待っ…俺も…ぁっ」
「…なに…？」
こうも慣れるための行為に、悠貴だけ手間とらせちゃ悪い。
「口で…っぁっ…するよ…っ」
悠貴は軽く笑うと、指を一旦引き抜く。
「じゃ…一緒に…」
「…ん。悠貴に後ろ向けちゃうのは、申し訳ないですがね」
そうは思いつつも、俺は、起き上がり、逆向きに悠貴の体を四つんばいになってまたいだ。
「やーん、悠貴くん、お元気さん♪」
「さんざん、待たされてますから」
俺は、すでに昂ぶっている悠貴のモノに、そっと舌を絡めた。
「ン…悠貴…なんか…変だね…」
「…なにが…？」
「なんか…悠貴の口ですんのとか…初めてじゃないのに…初めてな気がする…」
悠貴は俺の双丸をそっとなで上げてから、指を中へと押し入れた。
「んぅうっ…」
「…ココは…初めてじゃん…？ それに…なんか、今日は…浮気してるみたい」
「ぁっ…浮気…？」
悠貴が３本、また無理に指を押し入れながら、中を広げていく。
俺は、悠貴のを手で愛撫しながら、悠貴の言葉に耳を傾けていた。
「そ…。イケナイ事、してる感じ…」
「はぁっんっ…んぅっ…やぁうっ…悠貴…っ」
「彼女以外に、こぉんなやさしくしてあげたことないな…。というか…彼女じゃない処女なんて、はじめて」
なにそれ…。
「ぁ…遊びは…上級者としか…してないって…？」
「そういうこと」
「彼女じゃないのに…こんな…面倒な処女、相手で、悪いね」
「いえいえ。そういうわけじゃ…。ただ、処女だからとかじゃなくってね…。拓耶にはやさしくしたいって思ったわけ。遊びなら、上級者としか、やっぱしない」
駄目…。
こう、後ろをいじられると、思考回路がめちゃくちゃに…。
じゃぁ、遊びじゃ…ないわけ？
「…わざわざ、時間かけて慣らしてまで処女喰いたいって俺は思わないし…。まぁ、それが彼女なら別だけど…？ 遊ぶんなら、てっとり早く上級者がいいだろ…？」
「ん…ぅんっ…」
そりゃ、ごもっとも…。
でも、だから、俺はなに…？
「…拓耶はちょっと違うな…。欲求不満時の解消相手とかじゃなくって…大好きな友達とのスキンシップ…？」
なるほどね。
「んっ…ぁっ…そりゃ…どぉもっ…はぁっ…ん…悠貴…」
悠貴だけに、労働させるわけにゃぁいかないっつーか…。
そうは思うんだけど、つい手も舌も止まってしまっていた。
「はぁっ…ぁんんっ…ひっくっ…悠貴っ…やぅっ…んっ…」
「手も舌も、止まってるよ…」
「ごめっ…ぁっあっ…んぅうっ…も…いいかなぁっ？？」
「いや、俺が聞きたいんだけど…大丈夫そう…？」
そんなの、俺、わかんねぇし。
でも、もう痛みより、快感勝ってきてる。
３本の指が、まるでさっきの２本みたいに飲み込んでる気がする。
「んぅっ…いいっ…よっ…悠貴っ…もぉ…」
でないと、また指だけでイかされそう。
「んじゃ、お言葉に甘えて…」
悠貴が、中からそっと指を引き抜き、俺は、自分の体を起こした。
「ご希望の体位は？」
「あはは〜♪では、一番、ラクだと有名な正常位でよろしくお願いしますですよ」
「正常…って言うくらいだしね…。それに、拓耶の顔も見れるし？」
あっと、それは、恥ずかしいかもだけど…。
悠貴は、仰向けに寝転がる俺にかぶさると、ひざ裏に手を回し、足を広げさせた。
「大丈夫だよ、拓耶…。だいぶ、慣らしたから…」
「ん…。別に、平気…」
指先で、広げるように秘部を押さえ、悠貴は自分のモノをゆっくりと俺の中へと押し込んでいった。
「っんぅっ…く…ぁ…んぅうっ…」
「…拓耶…力、抜いて…」
「ンっ…ぁっ…わかん…なっ…ぁあっ…」
だいぶ慣らしたおかげなのか、痛みとかよりも、圧迫感みたいなものが強い気がする。
生理的な涙が溢れてきていた。
「やぅっ…ぁっ…やぁっ…やっ…」
「落ち着けって…。ゆっくり…奥まで入れるから…」
悠貴の言葉に頷いて、なるべく力を入れないようにとしてみるが、意識すればするほどだめになる。
それでも、半ば無理やりに、悠貴は俺の中へと、自分の昂ぶりを押し込んでいった。
「あぁあっ…んぅっ…悠貴っ…やぅっ…」
「…つらい…？」
つらいわけじゃない。
「ちが…っ…ぁっ…ぃいっ…」
「気持ちいいんだ…？」
そう…。
悠貴は…？
「…キツ…い…？」
「ん…拓耶ん中ね…。すっごい、気持ちいいよ…」
そりゃ、よかった…。
たっぷりと、ローションが入り込んだソコは、悠貴が少し動くだけで、濡れた音を響かせていた。
「はぁっ…ぁっ…悠貴っ…んぅうっ…」
奥まで入り込んだだろうモノをゆっくりと、そっと退かせては、また入れて、内壁をこすり上げられる。
その度に、体がビクビクと震え上がってしまう。
「ぁんんっ…やっぁっ…悠貴っ…おかしっ…ぁっあぁあっっ」
「おかしい…って…？」
なんだろ…。
体がおかしいんだって。
どんどんと早くなる抜き差しのスピードに、気が遠くなりそうだった。
「駄…目っ…ぁっ…はぁあんっ…止めっ」
「すごい…拓耶、かわいい…」
もう、俺、感じてるのかどうかもわかんないんですけど。
気持ちイイの通り越して、体がおかしくなっちゃってるみたい。
「感じすぎる…？」
「ぁっ…あっ…わか…なっ…んぅっぁあっ」
「後ろだけだから…キツいんかな…。前も…したげるから…ね…」
「ぅっんっ…悠貴…っ」
涙で視界がぼやけてよくわからなかったけど、悠貴は頷く俺ににっこり笑ってくれたようだった。
抜き差しを繰り返されながらも、悠貴の指が、俺の股間のモノに絡まって、丁寧に愛撫される。
「やぁっ…悠貴っ…はぁっ」
「…イイ…？ 拓耶…」
「ぁっ…いいっ…ぃいっ…やぁっ…んっ…悠貴っ…やぁっ…」
悠貴が器用に俺のを手で扱う刺激と、後ろへの刺激に、やばいくらいに感じてしまっていた。
「あぁあっ…んっ…やぅっ…ソコっ…んやっ…ぁっあっ…」
「…ココ…イイんだ…。もっと…突いてあげる…」
あぁ、ココが、前立腺ってやつ…か…。
「悠貴っ…駄…目…っぁっあっ…はぁっぁっ…んっ…悠貴っ…」
「イイ…だろ…？」
「はぁっ…イイっ…も…ぉっ…もぉっ…やぁっ…ぁああぁあんんっっ」
気持ちよすぎるって。
わけがわからないまま、イってしまって、そのあとはもう、力が抜けてしまっていた。
「拓耶くーん…。そろそろ起きて欲しいな」
その声に、そっと目を開ける。
やだなぁ。俺、また寝てた…？ というか、気を失ってたのかどうだか…。
「ごめ…。俺…また…」
「いえいえ。かわいかったよ」
あらためてかわいいだとか言われると、なんか恥ずかしいような。
「ふっふ♪悠貴くんも、かっこよかったですわ。惚れちゃいそ〜」
「惚れてみてくださいな」
「ははっ♪」
どこまで、ホンキかわっかんねぇ。
「にしても…。悠貴、サドのわりには、俺のことはいじめなかったですなぁ？」
あ…。
好きな子ほど、いじめたくなるとか…。
俺は、ただの友達だしなぁ。
「拓耶にゃ、嫌われたくないし。俺、拓耶大好きだから」
「あはは♪好きな人ほど、いじめたくなるんじゃないわけ…？」
「なに…？ いじめられたいの…？」
そういうわけじゃないけれど。
「それ以上に、嫌われたくないって方が先に来るのかな…。怖いな…拓耶に嫌われたら」
「なんの心配してんだって。嫌わんで安心して、ダーリン」
「ん…やっぱ、そーゆうノリとか、大好きだな…。ありがと、ハニー♪」
最近、思うこと…。
なんか…悠貴の言うこと、どこまでが冗談で、どこからがホンキかわからなくなってきた。
とりあえず、すべて冗談めかしてはぐらかしてはいるけれど。
案外マジだったりしたら…。
それはそれで、嬉しいからいっか…♪
|
|