「…榛…今日、おごって…」
ただいま、体育の合同授業。
俺らの学校の体育の授業は4クラス合同で、好きな授業を選択することができる。
まぁ、2、3ヶ月ごとに変わるんだけど…。
俺は、バレーを選択して、クラスでもよくつるんでる総一郎、由沙、雅なんかと同じチーム。
幼馴染…というかライバルというか…。
そんな感じの関係にある榛はクラスが違うから、チームも違った。
まぁ、別にクラスごとのチームってわけじゃないんだけど、榛にもクラスに仲のいいやつがいるわけで…。
俺のチームと、榛のチームが偶然、同じ時に審判役に回ったとき、総一郎たちが点数等やっててくれたこともあって、暇だった俺は榛の所へ遊びに来たってわけ。
「……なんで、また俺が優斗におごるわけ…」
思ったとおりの言葉が返ってくる。
そう…もうわりと結構、おごってもらったことがあったりもする。
「榛、麻雀、負けてんやん」
「金かけてないやんか。だいたいお前、イカサマじゃねぇ…?」
「…負けてるからって…実力だって。そんなことより今日…」
「…いやだ。クラスも違うのに、話かけるなよ。サボってるって思われるやんかっ」
榛は先生の目だとか大して気にしないタイプだから、それが俺を遠ざけるために言ってるんだってのはもうお見通し。
「……だって…榛、写真売って儲けてんやん…?」
写真部の部長である榛は、写真を撮っては校内で売っていたりもする。
新聞部で宣伝してたり、新聞部への写真提供とかもあるらしいが…。
なんにしろ、趣味で金を稼いでるんだから、おごってくれても…なぁ?
「…あれは…現像代とか、いろいろ使ってん…。そんな利益はねぇって。モデルにも払ってるしっ」
「じゃ、俺がモデルになるとか」
「…誰が買うんだよ…。まぁ…売れるかもだけど……。お前の彼女なら撮ってもいいぜ?」
俺の彼女…ってまぁ、男なんだけど、凪って言って、めちゃくちゃかわいいわけ。
凪の写真が買われてくのに対しては、別にまぁ…凪がいいならいいんだけど、その金を俺が貰うのは、なんだか後ろめたい。
「なんでそんなに金ねぇんだよ、お前…っ。バイトしてるやん…。お前こそ、俺におごれって」
だって…結構、金のかかる彼女なわけ…。
それに携帯代いつもかなりいっちゃうし…。
「…いいやんか…駄目…?」
そう抱きつく俺から、榛は必死で逃れようとする。
「だーっ、もう変態か、てめぇはっ。おごるからどけやっ」
「じゃ、今日、学食な♪」
こうやって、榛は俺に、おごってくれることになった。
「…もう、絶対、おごらねぇからな…?」
榛の友達の和奏って人と、俺と雅の4人で席を取る。
「わかってるって…」
「…優斗…彼女に金使いすぎなんじゃねぇの…?」
雅が俺に口を出す。
「ちょっ…シーっ…ソレ、榛の前で言っちゃかんやん、雅ー……」
「榛の友達、おもしろいなぁ?」
和奏って人が笑って言うけれど、もちろん榛は笑っちゃいない。
「…全然、おもしろくねぇよ……」
「…やー…榛くん怒ってる?」
榛が無言で俺のハンバーグをさらっていく。
「なぁっ!かんてっ、俺のやんっ」
「知らんっ。彼女に貢いで金なくなるような奴のハンバーグなんて知らんわ」
ちぇ…どうにかして、俺もなにかゲットしないと……。
「…あー…要くん?今日は学食なん…?」
あぁ、要ってのは榛の彼女…。
俺が、榛の後ろの方に視線をやると、思ったとおり、榛は、後ろを振り返る。
「…榛って、ご丁寧に弁当なんだよなー…。趣味…?」
俺は、榛が後ろを向いている隙に弁当箱から、カラアゲを盗んでいく。
「…な……カラアゲはかんてっ!最後に食べるんだったってのっ!」
「…知らんて…。もう食べてまったわ…。カラアゲ以外だったらよかったん?」
俺がまた、弁当の方にハシをやると、逃げるように弁当をどかす。
「…ニンジンならやるで」
そう言って、俺の口元にハシでニンジンを運んでくる。
「……それは、俺がニンジン嫌いだって知っててやってるんやろ?」
「えー…知らんわー…。朝、はよから煮詰めたんよ。食べて♪」
「…おまえら2人ともニコニコしながらやってることが、やらしーな…」
雅が、俺等を見てそう言う…。
やらしーのは、榛や…。
俺が嫌いだって、知っててニンジンをこう、口元に運びやがって…。
「…食べてや…。友達やんか…」
こうゆう時だけ、そうゆう事を…。
俺は、後で仕返しすることを心に決めて、榛が朝もはよから煮込んだっつーニンジンを口にしたのだった。
「……いかん…気分悪……。保健室行くわ…」
次の授業中も、ニンジンが口に残ってるような感じがして、どうにもならなく…。
俺は保健室に行って、サボってた。
「…ちょー…柊先生聞いてや。榛な?俺がニンジン嫌いって知ってるくせにワザと食べさすんよー。どうにかならん?なんか、いい仕返しとかさー……」
「目には目をって言うじゃん……?」
なんじゃそりゃ…。
「…嫌いな食べ物には嫌いな食べ物をって…?」
いや、そんなんじゃつまらんで…。
柊先生の提案っぽくないし…。
「あー……ニンジンにはニンジンを…って…?」
「そう」
にっこり笑ってくれる。
つまり、正解だ。
今日、おごってもらった分、少し金、浮いたことだし…。
さっそくニンジンでも買いに行ってくっか…
その後、俺は自分の部屋に戻って、風呂にも入ってしまい、一休みすると榛の部屋へと向かった。
とはいっても、一休みが長すぎた。
もう夜…。
「榛ー…遊びに来たで」
「…いらん…」
ドアを開けた榛はそっけなくそう答えて、またドアを閉めそうになる。
「ちょっ、待ちぃって。今日のことな…謝りに来たんよ…」
ちょっと、『ごめんなさい』な感じで反省の色とか漂わせると、榛ってば大抵聞き入れてくれる。
人が良すぎるのも困りものだよな…。
「…今日…ルームメイトは…?」
「…たしか…尚悟って彼氏んトコ…?」
モロ、好都合。
「…今日…な…。おごってもらったのに、ハンバーグごときで悪かったと思ってるんよ…」
「…いいよ、もう…。俺なんてニンジンやっちまったし…」
なぜか、ベットに座り込んでしんみり話してみたり…。
ムード作りみたいなもんよ…。
「…ね…榛……。ちょっと…両手出して…」
「なんでやん…」
そうは言いつつも…榛って出すんだよな…。
出された手に、容赦なく俺は、手錠をはめる。
「な…あ…?」
わけがわからないだろうなぁ?
「……今日のなー…ニンジンのお礼…」
「…は…?」
俺は、榛の肩を掴んで押し倒し、榛に跨る。
榛の手を上の…そう、ちょうどベットの木で出来た棒に別に持っていたビニール袋で手錠を縛り付ける。
まぁ、このビニール袋って買い物袋でもあるけど…。
ニンジン買ってきたときのな。
「榛くんがせっかくニンジンくれたでなぁ…?ちゃんと返さなかんって思ってな…?」
「…な…お前、さっき悪かったってっっ」
うぅうん…。
確かに悪かったとは思ってるけど…。
ニンジンのことを許したわけじゃないんだよな。
俺も彼女いるし、榛にも彼女できたし…
やめようと思ったんだけどなぁ…?
「俺、まだ初心者だで、わからんことたっぷりなんよー…。教えてや…?」
「…うそつけ…」
確かに、うそ…。
もう充分。
そりゃ、凪となんでもかんでもやってるってわけじゃないけど?
「…榛への仕返しってこれくらいしか思いつかんかったんよー…」
悪魔のほほ笑みで返すと、少し、榛が真剣に焦るような表情になり始める。
「……かんってっ。俺……彼女おるやんっ?」
「たまには、気ぃ抜いて、やられる立場にもなってみたくない…?」
そっと、榛に跨ったままで、榛のシャツのボタンを外していってやるが、榛は思いっきり抵抗することはない。
榛って、緊張してまうタイプだで、抵抗とかあんま出来んみたい。
体、動かんのかね…。
口だけが嫌がってるっての。
「…馬鹿っ…やっめろよ…っ…優斗…」
そっと、胸の突起を指で触れてやると、ビクンと過敏に榛の体が震える。
「…あいかわらず、敏感やんな……」
俺は榛の体から降りて、足の方へと体を移動させる。
榛の両足の間に体を入れて、ズボンと下着を一気に引き抜いてやった。
「やめろってっ。いい加減にしろやっ」
「お礼やるっつってんだろ?」
「…っ……なに…そんな宣言…してんだよ……」
榛は、逆ギレをする俺に少したじろぎながらも悔しそうな表情を見せる。
そっと、榛のペニスを手に包み込むと、少しだけ、体を後ずさらせた。
「…榛…の、その無意識にやってる行動がかわいわ」
「黙れって…っ」
上下に擦りあげてやると、目を瞑って顔を横に向けさせる。
「っン…んっ…んぅ…っ…」
「…なんやん…。彼女できたで、あんま声出さんように心がけとるとかなん…?」
そりゃ…最中に、男役の方があんあん喘ぎ出したら、ちょっとやばいかもしんない。
でもなぁ…?
「ひぁっ…ぁっ…」
舌で、舐めあげてやると、榛は殺しきれない声を洩らす。
手で抑えれない分、なおさら声、殺せないだろうに…。
久しぶりではあるけど、榛の体はもう知り尽くしちゃってたりする。
榛の弱い裏筋のポイントを強く舐めあげてやると、体を軽く震わせながらも膝をたてて、ベットを踏みしめる。
「や……ン…くぅ…ン……ぁ…あっ…優…斗っっ…」
俺と、やる回数を重ねるごとに、榛の体がどんどんいやらしくなってくのが分かった。
実際は、どう思ってんのかわかんねぇけど、俺の名前を呼ぶのがねだってるように思えちゃったり…。
わざと、榛の好きなポイントを外してやると、口では言わないけれど、さりげなく体を動かしてきたりするわけ…。
俺の舌が、いいトコロにちょうどくるように…ね…。
「はぁっ……ン……ゃ…」
抵抗意識が薄れたように思えたから俺は、ビニール袋を解いてやる。
そう…解いた瞬間だった…。
榛は手錠のかかったままの両手で、俺の頭を叩きつける。
「……いって……ぇ…」
「…どけ…って……。優斗だって…凪とした方がいいだろ…?」
「…榛…ってば、彼女できてから、なんか冷たい……」
榛がしんみりと気を抜いているうちに、もう一度、舌を榛のペニスに這わしてやる。
「ちょっ……ンぅっっ」
「……榛……俺で声殺す練習しときゃぁて……。彼女に…フェラってもらえんでもいいのん…?」
「っくっ…ぅ…ンっ」
彼女がどうとか関係してんのかわかんねぇけど、必死で榛は声を殺す。
亀頭を指先で撫でてやりながらねっとりと舐め上げると、榛が俺の髪の毛を掴んで引き剥がそうとする。
「はぁっ…ぁっ…やぁっ…」
けど、全然、力が入っていなくって、どうにもなってない。
「っンぅっ…やっ……んっ……優斗っ…」
口を離してやると、榛はやめて欲しくなったのか、うっすらと目をあけて、こっちの方を見る。
指先にローションをつけ、そっとアナルに這わすと、人間の体温に対して冷たいその感覚に、体をビクンと仰け反らせる。
ゆっくりと挿入していくと、変に抵抗して体を動かすと逆に辛いのがわかってか、そのまま受け入れていく。
「っぁ……あっ……優斗……」
榛が涙を浮かべ、自分の指を口元に持っていく。
そのまま、差し込んだ指に添えてもう1本、奥まで入れていくと、上半身を捻らせて、横にあった枕を掴んでいた。
「…かわいいなぁ…榛…」
「ふぁっ…ばっかっっ…ンっ…んぅ…っ」
中を押しひろげながら、抜き差しを繰り返すと、次第に榛の腰が揺れ始める。
「はぁっ…ひぁっ…んっ…あっ…ぁンっ」
榛は声を殺すのをやめたのか、リズミカルに惜しみなく声を洩らした。
「っ優斗ぉ…イクっ…ンやっ…はぁっ…んっ…優斗ぉ…」
「…榛…イってまったら、そのまま続きやる気、失せるやん…?」
そう言うと、俺は榛の中から指を引き抜いてやる。
「…っン…く……」
焦らされたことに対しては、怒ったりもせず、ただ、大きく呼吸を繰り返す。
「ほら…ニンジン……。わざわざ榛のために買ってきたんよ…」
「…っ…」
それに対して、返答するのも辛いのか、半開きみたいな目が、嫌だと訴えてくる。
小さめのニンジンにしたったんだけど……。
「榛…」
力が抜けているのか、全然抵抗できなくなっている状態の榛の体を反転させ、うつ伏せにさせる。
手錠をかけられたままの両手が自分の体に押しつぶされるような感覚が辛かったのか、榛は両手をついて、ゆっくりと上半身を起き上がらせた。
「…ついでに…膝も…立ててみ…?」
後ろの方から腰を掴んで引き寄せてやると、嫌でも腰が浮いて、四つん這い状態になる。
「やめ…優斗…」
「…ちゃんと…慣らしたったで…大丈夫やん…?たっぷり…ローションもつけたるでな」
俺はローションをつけたニンジンの先の細い方からゆっくりと中に滑り込ませていく。
「ひっ…ぁ……んぅん…っっ」
「…そういえば…榛って、こういうもん、入れるの…初めてやんな……」
俺が知らないだけかもだが、たぶん俺以外の奴とは女役になってSEXしたことないんじゃないかと思う。
榛にはバイブを使ったこともなかったし、指とか…俺のモノとか…。
そんなんばっかりで、こういった、体温のないモノというか…そういったモンを榛に入れるのは初めて…。
「…どんな感じよ…」
「…やっ…くっ…やっ…抜っ……」
榛が、手元のシーツをギュっと握り締めているのが見える。
「…やっぱ…こうゆう時の榛って、でらかわいいわ……。ほら…どんどん…入っててまうで……?」
俺は榛の背後から体を被せるようにして、片手でニンジンを挿入し続けながらも、もう片方の手をベットにつく。
耳元で、わざと羞恥心を高めるようなことを囁いてやった。
「…や…っ…抜…けってっ……んぅっ…ひ…ぁ…くぅン…」
半分以上入ってしまったニンジンで、ゆっくりと中をかき回してやるとグチュグチュといやらしい音が響く。
「ぁっ……ふぁっ…はぁっ…ン……やっ…ぁあっっ…」
初めは嫌がってはいても、いいところを突かれると、榛はそれをやめて欲しくないのか急に嫌がることをやめてしまう。
俺からとっちゃ……むしろ榛から欲しがってみてほしい。
だから、あえて、ソコを外してやる。
「っやっ…くっ…ン…優斗…っ」
「…なんやん…?」
ふいにやめないで欲しかったような声を漏らすが、俺が聞いてやると、やはり羞恥心からか言えないらしい。
「…榛……全部入りそう……」
中へと挿入を続けていたニンジンが残りわずかになってしまう。
「や…め……全部…入れたら……かん…て…っ」
やっと、自分の中にどれだけ入り込んでしまっているかを自覚したのか、泣きだしそうな声で榛はそう言って、少しだけ前へと体を動かす。
「……ここまで…入ってくると…結構、榛の方から吸い込んでくる感じやん…。少し押えるだけで…どんどん、のみ込んでくで…」
「や…くっ…優斗ぉ…っ…ひぁ…んぅっ…駄目っ…ぁっあっ…」
「どうなん……?奥まで…感じる…?…もう…最後…」
「はぁっ…馬鹿…押さっ…っ」
ニンジンの一番太い部分を入れてしまうと、後は吸い込まれるようにして、アナルの口を榛が閉じてしまう。
「…あ……や……」
四つん這い状態の榛の体に背後から抱きついて起こしてやる。
立ち膝状態の榛は、俺の方に体を預けながらもゆっくりと腰を下ろしていった。
「……優斗…俺…っ…」
「…全部…入ってまったで……」
「……っ……」
どうにも答えれずに榛は、ただ抱きついた俺の手に手をギュっと絡める。
俺の方に、体の全体重をかけているようだった。
脱力状態で、顔を横に向けるから、俺の方からも後ろから榛の顔を覗き込んでやる。
「……キス…しよか…?」
涙をこぼしながらこちらを見る榛の口に自分の押し当てる。
「っン…」
舌を絡めあっているうちに、だんだんと榛が落ち着いた状態に戻っていくのが、抱きついているせいかよくわかった。
「っん…っ…はぁ…ン…」
何度も何度も貪るように…それでいて優しいキスをして…。
恋人同士みたいなその行為になんだか、少しだけ穏やかささえ感じていた。
「……どう…見て欲しい…?後ろから…?それとも前から…?榛の顔、よー見えるで、前からにしよか…」
俺は抱いていた榛の体を仰向けにそっと倒す。
「……かん…っ…優斗…っ…」
両方の膝裏に手を回し、M字型に折りたたむと、嫌でも榛の腰が少し浮くようだった。
「……出してみて……見とったるでさ……」
「っ…や…だって…っ」
「…はよ、出したいやん…?恥かしがらんと…さ…」
まぁ、恥かしがって欲しいってのが、本心だけど…。
さんざん嫌がっているようだったが、我慢できなくなったの、手で顔を隠しながらも榛の足に力が入るのが分かる。
「っん…見んな…ってっっ」
「…こーゆうの見るの、初めてだわ」
アナルからゆっくりとオレンジ色のニンジンが顔を見せ、開かれていく。
「…んぅうっ…馬…鹿っ」
太い部分が抜け出ると、後はもうラク…。
勢いよくずるりとニンジンが中から出てきた。
「…榛……ちょっと見てるの、面白いで…」
「っ……だったら…てめぇ、やって見せろって」
脱力感と怒りの混じったような状態で榛がこちらに睨みをきかせて言う。
「俺、ヴァージンだでニンジンなんて入らんわ」
「……も……どーでもいいから……はやくイかせろって……」
アナルをひくつかせてそう誘われちゃぁ、断わるわけにもいかない。
「……じゃぁ…座位で……」
「…いちいち、体位予告すんなよ、馬鹿…」
榛の手をひいてやり起き上がらせると、榛は自分から俺の後ろに手を回す。
「…やーん、積極的やん?」
「…黙れ…」
「はいはい…。あのな……榛…。もう…最後にしよっか。俺ら…2人も彼女出来たしな」
その言葉に、榛はそっと頷いた。
俺の両足を榛が大きく足を開いて跨いでしまう。
榛の腰に手をまわして、アナルに自分のペニスを押し当てると、後はもう榛の方が自分から、腰を下ろして飲み込んでいくかのようにしてくれる。
「っん…く…はぁっっ」
人に…入れられるのが苦手みたいなんよ…今さらながら…。
だから、自分からやるみたいな事が多かった。
ゆっくりと……全部、奥の方まで入ってしまうと、一段落がついたかのようで、ぐったりと俺の方に体重をかける。
榛の顔をのぞき見ると、涙を流した跡がある。
「…やっぱ……かわいいわ……」
一層、力強く抱き締めてやると、少しだけそれから逃れるように身動ぎしたが、どう にもならないとわかってか、呆れてか、すぐにまた、俺に体を預けた。
榛は自分から体を上下に動かして抜き差しを繰り返す。
「…榛……やらしーわ…」
「っんっ…ぁン…く…うるさっ…ぁっ」
自分から言ったものの、これで最後にするのが惜しくなってくる。
「はぁ…っんぅっ…ぁっ…優斗…っ」
「…やっぱ……もっと榛としたい…かも…」
「…っばっか…っぁっ…んぅっ…あっ…ぁあっン…ぁああぁっっ」
ビクンと体を震えさせ、榛が俺のお腹の方に欲望をぶちまけるとそのまま、ぐったりと俺の方に倒れこんだ。
俺の方も、榛の中に思いっきり出してしまっていた。
「なぁなぁ、いいこと考えた。榛が俺の分も弁当作るってのは?」
「……いっぺん死んで来いって、お前…。そーゆうのは彼女に頼みなっての」
やっぱり…。
だって、凪にあんま会わないし…。
「……作ってやってもいいけどな……。ニンジンとかたくさんだけど…?」
それは…困るわな…。
「そしたらまた、榛にニンジンやりにくるで…?」
あ…そーいえば、さっき最後にするって言ったけど……。
「……優斗なー……。もう、やめるっつったやんか…」
そうは言っても、榛って結局、いろいろ俺の頼みごととか聞いてくれちゃうし…。
つい、甘えてまうんよ……。
「今日、ここ泊まってていい…?」
「かん。帰れ」
「えーやん」
なんでも言うこと聞いてくれるもだから……
少し、からかってみたりだとかしたくなるもんなんよ。
「このニンジンあげるでな?」
「ぜってぇ、いらねぇって」
嫌がりながらも結局、榛は俺を部屋に泊めてくれた。
次の日…朝早めに起きて自分の部屋に制服とりに戻ろうとした。
「…あれ……榛……はぇえのな……起きるの…」
「お前が遅いんだっての」
榛はもう制服で、行く準備バッチリ。
時計を見ると……ホント、やべぇっ。
全然、朝早くねぇしっ。
「…起こしてや…時間ないやんっ」
「なんで……俺が悪いんかよ?…おいっ、優斗っっ」
慌てて自分の部屋に戻ろうとする俺を榛が呼び止める。
「なんやん?」
「…持ってけって…」
そう言って、弁当を俺に渡してくれる。
「…え……」
「作ってやってもいいっつったろ」
「えー……でもニンジンかんもん」
「うるさいっ。とっとと行けって、遅刻するで」
しょうがなく、俺は言われるがままに、榛の部屋を出て、自分の部屋へと向かった。
昼……ほんの少し、期待してた通り、榛の作ってくれた弁当にはニンジンが入っていなかった。
「えぇやろ?榛が作ってくれたんよ」
「由沙も頼もうかなー…。お金ないし」
「いかんね。コレは愛のなせる業だで、由沙の分は作ってもらえんね」
「……どーせ、ホントは脅したんじゃないの…?」
うぅうん……。
ニンジンが入ってなかったのは……ニンジン入れられたのがそんなに嫌だったのか、俺を思ってのことなのかはわかんないけど……。
弁当を作ってくれたの自体は、俺を思ってくれてっぽいから……ね……。
「…いぃやろ?これ、榛が…」
「もうっ、何度も自慢すんなよ、聞いたってば」
由沙が少し怒ってるような拗ねてるような感じで答える。
やっぱ……榛にはお礼してやらんと……。
今度は、ちゃんとした意味でそう思った。
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