「…ン…拓巳が…」
俺の名前を出され、不意に目が覚める。
というか、実際には寝てなかった。
体が熱くてダルくて。
なにも出来そうにないのに、眠ることも出来なくて苦しかった。
葛藤してるうちに、周りの音が聞こえなくなっていた。
パーティ効果ってやつだろう。
パーティのざわつきの中でも、自分の話題だけ、妙に気になって聴こえてしまうあれだ。
俺は横向きで寝転がったまま、目をあけると、目の前にいる拓耶が、悠貴にキスされていた。
「っん…」
いやらしい音が、俺にまで聞こえる。
口を離して、まだ、風邪のせいで、うつろな目をしているだろう拓耶を撫でながら、そっと、悠貴は俺を見た。
「今日ね…少し、拓耶の双子と、遊んだよ」
俺が起きてるのに気づいてだろう。あえてそんな話題を拓耶にふる。
拓耶の方は、俺が起きているのには気づかず、まだ熱っぽい状態。
遊んだなんてもんじゃねぇだろ。
「ん…。どうだった…? なにして遊んだ?」
拓耶は、俺がこいつに襲われたって知ってるだろうけど、なにも言わなかった。
「すごいね…かわいかった。がんばって拓耶のフリしようとしてたよ」
…あいっかわらず、むかつくな。
「拓巳はね…すごいやつなんだよ。いい人すぎるんだ。俺、大好きなの」
「俺のことは?」
「もちろん、大好きですよ♪」
大好きなのかよ、こいつが。
「うん。俺も♪じゃぁ、もう、寝な」
拓耶の頭を撫でて話を切ると、目をつぶった拓耶を確認してからか、俺の方に目を向けた。
熱のせいもあり、拓耶がものすごい速さで寝付くのがわかった。
悠貴が俺を見るから、布団がめくれないようにしながら、起き上がる。
「もちろん、大嫌いですよ♪」
にっこり笑って、あえて拓耶と同じ口調、声色でそう告げた。
「うん。俺も♪……って、言って欲しい?」
「どうでもいいって」
いちいちかまってんのもうざいから、そっと拓耶をまたいで、風呂場へと向かう。
「まぁだ、熱いんでしょ」
そう言うと、俺の腕を引っ張って抱き寄せる。
「っ…なに、お前」
まだ、時間的にはさっきの音楽室での行為からそんなに、たっていない。
「桐生先生って、たまぁに変なモン使うから? 次の日、土曜だしいいだろって言ってたけど」
「で?」
「つまり、洗い流さなかったら、1日以上は平気で持続するんじゃないかなって。ローション」
やっぱりっつーかなんつーか。
普通のローションじゃねぇのはわかってた。
だからこそ、今から風呂行こうとしたんだけど?
もう、疲れて…っつーか、このダルさは、違う。
熱くて、イきたいんだよ。
それと、中に残ってるような塗りたくられたローションの感覚。
風呂行く余裕もないってのが、本当のところだ。
でも、こんなダラダラしてるより、はやいとこ洗い流した方がいいって思ったのもたしかで。
抵抗力がなくなってる。
「かわいいね…」
俺の耳元でそう言うと、そっと首筋に舌を這わした。
「…なにあんた。彼女とかいないわけ?」
「いるよ」
「なにがしたいのさ。遊びたいってか?」
「そういうこと」
はっきり言っちゃってくれますね。
俺の方は、もうまともに殴りあったりする力もない感じ。
喧嘩とかしたら負けるだろうな。
わかってるからこそ、変に殴りかかれない。
「…彼女と遊べばいいだろ…」
「彼女は遊びじゃないだろ」
妙に正論くさいこと言うと、俺の体を引っ張って、風呂場の方へと向かった。
「拓巳だっけ…? 彼女いんの? それとも彼氏?」
「…彼女…いるっての」
とりあえず、俺が風呂に入ることには変わりないわけで。
服を脱いでいく。
「お前は、出てけよ。邪魔」
「そう言って素直に俺が出てくとは思ってないんだろ?」
確かに。
「拓巳、どっちか選びなよ。俺に見られながら自分で洗うか、俺に洗われるか」
脱いでいく俺を楽しそうに見て、二択の質問を投げかける。
二択で出されると、どちらか選ばなきゃいけないって気になる。
けど、それは相手側の戦略だろ。
「お前が、出てけばいいだろって」
「じゃぁ、拓耶くん、いただこうかな」
兄貴かよ。
俺が、拓耶のこと思って『兄貴やるくらいなら俺をやれよ』とか言うとでも思ってんのか?
いくらこいつでも、あんな熱で苦しそうな兄に手、出さねぇだろ?
「…やれば?」
冷たくそう言うと『そっか』って言いながら、脱衣所をあとにした。
「……」
自分で『やれば?』とは言ったけれど、それは本当にやるとは思ってないからで。
やっぱ、気になる。
少しだけ迷ってから、そっとドアを開け、隠れるようにして、拓耶の方を覗いた。
「っぁっ…あっ…んぅンっ…」
さっそくかよ。
耳を疑いつつも、舌打ちをした。
ふざけんなって。
布団をはがされ、悠貴が拓耶のモノを口に含んでいる。
「っぁあっ…悠貴ぃ…っ、んっぁっ……俺…っ」
「…風邪で苦しんでる奴、相手になにしてんだよ、てめぇ」
悠貴の髪の毛を掴んで、頭をひっぺがした。
「やればっつったのは、君だろ…?」
軽く笑ってそう言いながら、拓耶のを手で愛撫し続ける。
こんな状態で、いまさらやめられても逆に拓耶はつらいだろうし。
「…俺がやるから、お前はどけよ」
悠貴の手をどかしながら、俺はベッドに乗りあがると、拓耶のを手に取り舌で舐めあげる。
「っぁっ…拓巳…?」
悠貴の方はなんでもないみたいに、俺らを見守っていた。
俺も、悠貴を無視して、とりあえず、この中途半端な状態の拓耶をイかせてやろうと、口に含んだ。
「っン…ぁ…拓巳…ぃっ」
ったく、余計なことしやがって。
悠貴にさんざんイきそうな状態にされてたのか、すでにもうやばそう。
「っはぁっ…ぁっんっ…ぁあんんっ」
…俺と同じ声で喘ぐなよ…とは思いつつも、そんなことはどうでもいい。
裏筋を強く舐め上げながら、軽く吸い上げてやると、拓耶の体が軽くビクンと震え、俺の髪に指を絡める。
「拓巳ぃっ…あっ…イくよっ…? ぁっもぉっ…んぅっ…やぁああっっ」
わざわざ俺に伝えるのは、こんなこと、兄貴にするのなんかはじめてだし、兄貴の方も俺にされるのは初めてだからだろう。
口の中に出されたものを、飲み干してから、悠貴の方をがんつけた。
拓耶はよけいにぐったりした様子で眠りにつく。
「お前、頭おかしいんじゃねぇの?」
「やれば? って言われてやったのに?」
「すっげぇ、むかつく」
俺の方も限界。
ベッドから降りようとして、よろめいてしまい、それを悠貴に受け止められた。
「っ…離せ…馬鹿っ」
「体つらいくせに…。そんな強がんなよ。俺がしてやるって」
俺を担ぐようにして、また風呂場の方に連れて行くと、脱衣所に下ろされ、俺はそこに座り込む。
早く洗いたくて。
意識すればするほど、変になる。
音楽室では、2人がいたから、平気なフリしてたし、拓耶の前でも、つらいとこ見せたら、気にするだろうと思って、一応、平気なフリして。
それでも、つらくでベッドに倒れこんじまってたけど。
もう無理っぽい。
くやしい。
「っ…」
まだ脱いでいないズボンと下着を引き抜かれ、悠貴は、かがむと、なんのためらいもなく俺のに舌をつける。
「っ…ん…」
すっげぇ、おかしい。
熱くて熱くてたまらない。
俺は、どかそうと悠貴の頭に手を置くももの、どかせずにいた。
「…かわいいね」
俺を見上げてそう言うと、一気に舌でなめ上げる。
「っはぁ…ぅンっっ」
軽く舐められただけなのに、ビクンと体がふるえ、悠貴の頭に爪を立ててしまっていた。
「んっ…ゃうんっ」
「桐生先生って、意地悪だから。それでも先生だからさ、一応、学校のある日は手、抜いてくれるみたいだけど? 明日土曜だしさ…結構、キツいだろ…?」
楽しそうに笑われても、俺には反論出来なくて。
頭の奥でストレスがたまっていく。
それよりも、与えられる刺激に、意識が行っていた。
悠貴は、濡らした指先をそっと、足を広げさせた俺の中へと押し込んでいく。
「っひっぁっ…やめっ…」
音楽室では、兄貴のフリしないとって。
そればかりに意識がいっていた。
兄貴は初めてじゃないんだし、不安がったりしたらおかしいだろとか思って、平気な態度とったりしてみたけど、今じゃもう、わけがわからない。
そりゃ、こいつに不安な態度、見られるのは嫌だけど、そんなとこに指が入るのなんて、やっぱおかしくて。
自分だって、人にしたことはあるけど、やられるのは初めてだったし。
そう、音楽室でやられたけど、いざ、こうやって兄貴の変わりでもなく、俺自身がやられるとなると、変に不安感が高まった。
「んっ…ぁあっ…抜っ…」
「そうだね…風呂場、行こっか…」
指をまた、引き抜くと、俺の体を抱き上げて、風呂場へと入り込む。
俺を壁際に寄せて座らせ、悠貴も早々と服を脱ぐ。
前から向き合うようにして俺を見て、腰を引き寄せられると、嫌でも、変に、体が傾いた。
ひざ裏に手を回し、足を広げられ、悠貴は俺に見えるようにして指を差し込んでいく。
「っぁうンっ…あっ…ふざけっ…」
「ちゃんと洗ってやるってば」
悠貴は空いてる方の手で、シャワーを出して構え、もう片方の手は、1本入ってる指に沿って、もう1本、指を押し入れた。
「っくっ…あっ…あっ…てめっ…」
喘ぎ声にまぎれるようにして、泣きそうな声が出てしまっていた。
「っぁっ…やぁっ…抜けよっ…馬鹿…っ」
俺が、悠貴の肩に手をやって、押しのけようとするけれど、意味がなく、全然、力が入らない。
2本の指で、俺の中を広げると、構えていたシャワーの湯をソコにあてる。
「っんぅんんっ…やっぁっ」
そりゃ、自分でやるときだって、こういった方法かもしれないけど、もうちょっと刺激のないようにやっただろうし、自分と人とじゃ全然違ぇ。
シャワーで当てられながらも、2本の指が、中をそっと掻きまわしていく。
「っンぅんっ…ゃだっ…あっ…ひぁっくっ…あぁあっ」
涙がポロポロ零れ落ちる。
シャワーを止めると、湿気の溜まった風呂場に、指が掻きまわす音が、ものすごく響いた。
「っあっあっ…んっ…ゃっあっ」
変な音。
クチュクチュ頭に響いてきて、羞恥心を煽られた。
悠貴の指先がそっと出入りを繰り返し、そのたびに、ものすごく感じる箇所を擦っていく。
「っあっ…ぁあっンっ…ぁっ…ぅくっ…っ」
泣きそうな声。
っつーより、実際、もう涙が止まらない。
「っゃっっ…あっ…もっ…ンっ…やっ」
悠貴は、そっと俺の頬を撫でながら、指を引き抜いた。
「はぁ…っ」
俺は、悠貴の顔も見れず、ただ、体を落ち着かせようと、荒めの呼吸を繰り返す。
「続き…したい?」
こんな中途半端な状態でやめられ、たまったもんじゃない。
だからって、したい? だと…?
「っ…やるわけねぇだろっ…! 早く、出てけよっ」
泣きそうな声。
むかつく。
「っ…」
そっと、悠貴が俺のモノをつかむと、亀頭を指先で強く撫でられる。
「っくぅっンっ…はぁっ…」
「やりたいだろ…?」
悠貴が俺の腕を引っ張るもんだから、嫌でも引き寄せられる。
悠貴の体を跨がされ、ひざで立っている力もない俺は、座り込んでしまっていた。
双丘の間に悠貴のモノがあたる。
「っ欲情してんじゃねぇよっ、馬鹿」
「だって、拓巳がいやらしいから」
にっこり笑って、首筋にキスをする。
「っやめろってっ…っ」
「入れるよ」
「っ馬鹿っ…やっ」
入り口を指先で広げるようにしながら、ゆっくりと悠貴のモノが入り込んでくる。
「っやっっゃっあぁああっ」
体がこわばって、どこに力を入れていいのかもわからない状態。
ただ、悠貴の頭にしがみついてしまっていた。
「っひぁっ…ゃっ…」
「先、入ると…それほどつらくもないだろ…?」
「ゃっ……ぁっ…」
少し入り込んでくると、先の方が、ものすごく感じるところを突く。
「はぁあんっっ」
「やっぱ…拓耶と同じで、感度いいね」
拓耶の名前を出され、少しだけ、我にかえる。
「っふざけっ…あっ」
「とりあえず、全部、入れるよ」
「ひぁっ…んぅンっ」
容赦なく悠貴は奥の方まで入り込んでくる。
「っぁっあっ…ぅんん…っ」
「わかる…? 全部、入ったよ…」
「はぁっ…あ…」
やっと、俺は悠貴の頭を掴みこんでいた腕を緩める。
涙をそっと指で拭ってくれ、そっとキスをされる。
「っん…」
わけわかんねぇ…。
「…痛い?」
軽めのキスのあと、そう言って俺を気遣いながら、髪の毛を指で絡めとった。
「ん…っ…ぃた…ぁ…」
あまりにもやさしく聞いてくれるもんだから、素直に答えてしまう。
「変…っ…ゃ…」
停止された状態、なにもされてない状態で、刺激に物足りなくはあるが、やっと少しだけ落ち着く。
それものもつかの間で。
耳元でいやらしく軽く笑うのが聞こえ、羞恥心と屈辱感が高まった。
「っ…」
俺の体をそっと揺さぶって、悠貴が軽く出入りすると、その刺激に耐えられそうになく、悠貴の体の爪をたてる。
「んぅンっ…やっぁっあっ」
「声とか…拓耶とそっくりだね」
「っひぁっ…動かっやっ…」
「動かして欲しい…?」
ワザとそういう風に逆のことを言って、楽しそうに笑う。
もうこいつにはなにを言っても無駄だと思った。
逆に、自分の意見が通らないことが腹立ちそうだから、なにも言わない方がいいかもしれない。
「っんっ…あっ…はぁっあっ…」
何度も何度も出入りを繰り返され、そのたびに淫猥な音が響く。
自分の息遣いや声も、風呂場という場所もあってものすごく耳についた。
「あぁあっ…んっ…くぅっんっ」
「気持ち…いいんだろ…?」
「っぁっ…よくなっ…くぅんっ…っ…」
やべぇって。いかされそう。
だって、こんなとこ刺激されたら、しょうがねぇってなるだろ?
俺のモノも、密着している悠貴の体で擦られて。
こんなの反則だ。
「あっ…ぁっ…っンっひぁっ…やぁああっ」
反論むなしく、俺の体はあっさり頂点へと上り詰めてしまっていた。
そんな俺を無視して、悠貴は支えてた俺の体をつながったままの状態で、そっと風呂場へと寝転がらせる。
「っなっ…」
「一人で気持ちよくなって、終わりだと思うわけ?」
俺の片足を肩に担ぎ上げ、大きく足を開かれると、入り口あたりまで引き抜かれた悠貴のがまた、一気に奥まで入り込む。
「っあぁああっっ」
角度を変えたせいか、一気に突っ込まれたせいか、すっごい奥まで入り込んで来る感覚。
「泣かれてもね……。余計に、泣かせたくなるだけだよ」
別に俺だって、泣いて命乞い…じゃないけど、同情買おうとか、罪悪感、感じて欲しいとかそういった裏があるわけじゃない。
「拓巳は、気絶しないんだ…?」
ぼやける視界の中、そう楽しそうに悠貴が言うのがわかる。
拓巳は…って…?
拓耶は、気絶しちゃったわけ…?
そこまで、酷くされたりした?
「っおまっ…なにし…っ」
「拓耶と…? 同意のセックスしかしてないよ?」
同意で気絶とかさせるわけ?
くすくす笑いながら、悠貴の手が、俺の胸元を触る。
「っぁ…」
「イった直後で、敏感になってる…?」
楽しそうに聞く姿がむかついてならない。
だけれど、ホントのことで、体中が変。
悠貴は手を伸ばすと、シャワーをまた出して、俺の体に湯があたる向きへと固定する。
「っンっ…」
「くすぐったい?」
軽く腰を動かされ、中を刺激されると、それと連動するみたいに体中がおかしな感覚になる。
いつもは意識しないものまで意識してしまっていて。
シャワーの湯が体中にかかる感覚が、変にゾクゾクさせられる。
「っはぁっんっ…あっ…ぁあっ」
「困ったね。こんな風にさ、強引に押してるつもりなのに、そんな感じられたら、和姦みたい」
「やぅっンっあっ…くンっんっ…あっはぁっ」
もう反論する余裕もない。
悠貴のがぐちゃぐちゃに出入りするのが、音でなく感覚でわかった。
息苦しくて声が殺せなくって。
悠貴は、俺の胸の突起を親指で弄りながらも体を支える。
「あっぅンっ…あっ…はぁっあっ」
すごい感じるところを何度も突かれ、体がもうわけがわからない状態。
自分の手の指に歯を立てて、必死で刺激に耐えようとする。
「っんぅっあっんぅうっ」
「イクよ…」
楽しそうにそう俺に伝えると、一気に腰を突きつけられ、俺の中で、悠貴のが弾ける。
「っやぁあああっ」
中の奥の方にドクドクと注ぎ込むだけ注ぎ込んでから、そっと引き抜かれた。
「勢いで、イっちゃった?」
くすくす笑いながら、またイってしまった俺のを、そっと撫でられ、俺は力なくその手を振り払う。
風呂場の床に倒れこんだまま、めちゃくちゃになってる自分の泣き顔を腕で隠した。
「…クセになりそう…?」
楽しそうにそう聞く悠貴に、なにも言い返すことができない。
別に、クセになりそうだからとかでなく、もう俺自身、ぐったりしてたから、なにか言い返す気になれなかった。
そんな俺の口に、そっと口を重ね、頬を撫でる。
「気持ちよくなりたかったらいつでもきなよ」
「…よくねぇ…」
「あんなに喘いでたのに…? わかってるでしょ…自分でも」
あえて俺に言わせないで、そっと頭を撫でてから、悠貴は風呂場を出て行った。
わかってる。
気持ちよかったんだよ。
薬のせいだけじゃなくって、自分自身が気持ちいいと思ってることくらい。
ただ、認めたくなくて。
俺は、ほてったままの体を、力の入らない手で、それでも強く洗いなおした。
|
|