「…っん…っ…ぁっ…ンっ」
「大変だね……。こんな体にされちゃって…」
俺はベットの上で、全裸の状態で…。
伊集院先輩の指先に、乳首を弄ばれて、体を震わせていた。
なにも答えないのがあたりまえみたいな状態で、黙っていると、指先を下の方へと滑らせる。
「あ……」
直にペニスを包み込むように掴まれて、体にゾクリとした電流のようなものが走る。
ゆっくりと、手を動かされると体中の体温が上昇して、目をあけているのでさえままならないような状態。
「ぅん…っ…ぁっ…ン…っん…」
「声…殺すの辛いんだろ…?」
「んっ…」
目を瞑ったままで頷くと、そっと俺の頭に手を置いた。
「…恥かしい……? 声…出しなって…」
そう言われても、恥かしくって俺は声を殺すの止めることは出来なかった。
「ぁっ…っぁ…んっ……っンぅ…っ…」
どうしてこんなことになったかって…
先輩が、俺の家なんかに来るからだ。
夏休みで…
深敦とも会えなくて…
一人Hにも物足りなさを感じていて…。
少しだけ、アナルに差し込んだ指先が、物足りなすぎて、ホンモノが欲しくなったり…。
そんなときにタイミングよくやってきたのが先輩だった。
こんなんばっか続けてたら、離れられなくなる…。
「…はぁ…っ…ン…も…ぉ」
「なに…?」
「早く…しろって…」
クスクス笑って、手を離し、ローションのフタを開ける。
「…それって、あんまり人に物頼むって態度じゃないよね…」
すでに勃ち上がってしまっているペニスの上に、たっぷりとローションを垂らしていった。
「ゃくっ…っ…ンっ…んくっ」
体が、ビクンと跳ね上がり、体の力が抜けるような感覚…。
膝裏に手を回され、M字型に足を折り曲げられると、股間を伝って後ろの方まで垂れていく。
「っぁ…っんぅ…」
「たっだいま♪啓?」
中途半端なタイミングで部屋に入ってきたのは、優斗兄。
「ぁ…っ…ふぁ…っ」
「総一郎、来てたん…?」
「ん…まぁ…ね」
「啓ちゃん、大丈夫〜?? でら気持ちよさそーやん。よかったな」
俺の涙を指で拭って、そっと頭を撫でていく。
「…あんまいじめんといてなー…」
「……わかってるよ…。優斗はどうするわけ…?」
「ん…出てった方がいい?」
そう振る兄貴に頷くと、兄貴は、わかったと、笑いかけ、部屋を出て行った。
「3Pとかは、興味ないんだ…?」
「…違……けど……」
「2人きりが…よかった…?」
図星…。
兄貴にもやられたことがあるから今さらなんだけれど、
客観的に見られてると、素でいられない自分がいる。
変に、気を使うような感じがいやだった。
深く重ねあった口からは容赦なく舌を差し込まれ、ソレに応えるように、自分の舌を絡める。
「ンっ…ん…っ…」
吸い上げられるような感じが、ものすごく気持ちよくて、ついせがむように先輩のシャツを握っていた。
「んぅう…っ…ンっ………ゃ…」
酸欠になりそうで、顔をそらすと、そのまま、口を首筋に押し当てて吸い上げられる。
「ン…っ…やっ…」
「…なに…?」
じれったい…。
「も…早く…」
「…ん…ホント…ココ、すっごい欲しがってる…」
指先でアナルを軽く突かれて、示されると、体が痺れるように、熱くなる。
「っ…あ…」
入れられる…と、体を構えるが、予想とは裏腹で、さっき垂らされたローションのぬめりを塗りたくるかのように入り口あたりをさまようだけ…。
「っく…っンっ」
入りそうで入らない、指先の感覚がもどかしくって、つい体を寄せてしまっていた。
「っはぁっ…ン…なにし…っ…はやく…」
聞こえてないフリをしてなのか、中途半端なその行為を、ただ続けられて、心も体も苦しくなってくる。
「や…っ…先輩っ……っ…ぁ…も…っ」
つい、痺れをきかして、先輩のその手を取ろうと、手を伸ばすが、逆に取られてしまう。
「なに…するつもりの手だった…?」
「っ……ぁんたが…焦らすから…っっ」
「…ん…で、何するつもりだった…?」
先輩の指を中に入れたくって…とか、そんなこと言えるわけがない。
思いっきり手を振り解いて、顔をそらした。
「ちゃんと、頼んでくれたらするのに…。『はやく』だけじゃわかんないだろ…?」
わからないわけがないだろうに…
そう言われても、むかついたりとかはしなくて、精神的に弱ってるのか、頷いてしまっていた。
「…っ…はやく…ぁ…もぉ入れろや…」
了解…と言わんばかりに微笑むと、指をゆっくりと中へと押し入れていった。
「ンぅうっ…あっ…ゃあぅっ…」
やっぱ…自分の指とは全然違う。
すっごく、気持ちよくって、頭がボーっとしてくる。
「はぁっ…先輩…っ…や…もっとっ…奥…っ」
「…どこがイイ…?」
奥の方まで入り込んだ指先で、中をゆっくりと探るようにかき回され、自分のイイ所にヒットすると、体がビクンと震えていた。
「あっっ…やぁあっ…ソコっ」
「…ココ…?」
にっこり笑いながら、わざと別のところを指で突く。
「ゃっ…違…っ…もっと……っ」
しょうがないな…みたいな感じで、俺のイイ所を、指先で擦るように強く撫でていった。
「やぁあっ…っぁンっ…ソコぉっ…もっと…っ」
いやらしい音と、自分の声があたりに響くが、もう恥なんて考えてらんない状態。
ゆっくりと、退く指先を、自然と締め付けてしまっていた。
「ぁっ…や…っ…やめ…ンでっ…っもっと…増やして…っ」
少し慣れるとすぐ、太いのが欲しくなってしまう自分の体がいやらしくて堪らない。
腰も、少し浮きがちで軽く動いてしまっていた。
「はぁっ…やンっ…もぉっ…かんてっ…はよしろやっ」
「…もうちょっと…慣らさないと、傷つくよ…?」
そう言って、一向に、先へ進もうとしない先輩に、腹が立つ。
俺は、先輩の手を取り、指を引き抜かせた。
「…啓吾…くん…?」
先輩を押し倒して、そのままズボンのチャックに手をかける。
先輩はというと、嫌がるわけでもなく、ただ俺の行為を観察するかのように黙ってみていた。
ズボンから取り出した先輩のモノを、丁寧に…なんて考えてられなくて、舌先で濡らしていく。
その間にも、さっきまであったアナルへの刺激がないのが辛くて、自分の指を2本ほど入れてしまっていた。
寝転がっている先輩の上に、またがり、自分の指で拡げながら、ゆっくりと先輩のを飲み込んでいく。
「ンくっ…ぁっあっ…ンぅんんっ」
「…いやらしい子だね…」
羞恥心を煽られるような、セリフを吐かれても、こんな状態で、大した恥などもうない。
今さらだった。
ベットに手をついて、必死で自分の体を上下に動かし、抜き差しを繰り返す。
「あっ…ぁあっ…やっんっ…ぁあンっ…やぁあっ」
「…自分で動かすの、大変だろ…? される方が、自制とか出来ない分、悦くない…?」
そう言うと、先輩は上半身を起こし、逆に俺の体を押したおして、入れたばっかのソレを抜き取ってしまっていた。
「くぅうンっ…ぁ…なにし…っ…」
「…もっと…啓吾くんに、やらしいコト、言わせたいね…」
俺の体は、焦らされまくっていて、変にビクビクとしなった。
「っ…はやく…っ」
先輩は、小さなローターをゆっくりと俺の中に収めていく。
「っひっ…ぁあっ…ンっ…せんぱ…」
電源を入れられ、奥の方で振動を感じると、耐えるのが辛くなり、必死でベットを踏みしめていた。
「んっ…っゃっ…はぁあっ…やぁっ…」
「…いい…? このまま入れて…」
「ンっ…あっ…ぅンっ…もっ…ぁっあっ」
先輩は、俺の足を大きく拡げさせ、ゆっくりとペニスを押し込んでいく。
さっきは、届かなかったところにまでローターが入り込んじまって、体がおかしくなってきていた。
「やぁっ…やンっ…せんぱ…っ…ぁ…っあっ…」
突き上げられるたびに、もっと奥までローターが入ってってしまうような気がして、変にゾクゾクする。
「っ…ぁ…っ…前…っ」
「…なに…」
「ぁっ…前もっ…してや…っ」
「…ん…。かわいいね…」
今まで、かわいいとか、そんな言葉は、屈辱的なものでしかなかった。
それなのに…。
今は、少しだけ、強く感じてしまっていた。
先輩は、繋がったまま俺の体を反転させてから起こさせる。
後から、抱くようにされ、体を揺さぶられるたびに、その刺激に耐えれなくって、
回された先輩の手に、つい爪を立てるていた。
「ぁっ…ンっ…はぁっ…んっ…ぁっ…やぁあっ…」
やってることは、ローターを入れたまま突っ込まれたりだとか…。
そんなんなのに、やさしくペニスを擦り上げられると、ひどいことをされているなんて思えない。
「ぁンっ…イク…っ…やぁっ…ぁっ」
「…いいよ…イって…」
「ン…っ…ぁっあっ…やぁああっっ」
「…大丈夫…? 啓吾くん…」
気を失っていた…?
「あ……」
してしまったことを思い出すと、どうにも気まずいような気がした。
大丈夫だと、頷く俺に、そっと、キスをする。
「かわいかったよ…」
「…彼女…いるんだろ…」
「いるけど…?」
なんでもないみたいに、そう答える。
「…いいわけ…? こーゆうことして…」
「啓吾くん、逆の立場だったらどうする…?」
深敦と、まだ付き合ってないころとはいえ、誘われて、好きでもない別の子とやったことだってある。
愛のないセックスで、あとくされがないものならいいとか…そんな風に思っていた。
「……こんな…やり方……すんなよ……」
やさしくされると…
変に意識しそうな自分がいた。
「…どーゆう意味…かな…」
「…別に、わからなくっても、いいよ…。もう、やるつもりねぇし…」
そこまで言うと、いきなり顔を捕まれ、深く口を重ねられる。
「ン…っ…ん…」
後頭部に回された手が、逃れることを許さない。
少しだけ、乱暴に、舌を絡み取られ、吸い上げられると、背筋にゾクリとしたものが走った。
「っ…んぅうっ」
一旦、冷静に戻っていた俺は、先輩を無理やり引き剥がす。
その手を乱暴に取られると、勢いよく、ベットに押し付けられていた。
「…な…」
こんな乱暴な先輩ははじめてで、なにがなんだかわからない状態。
「…やさしくしない方がいいって事…だろ…」
「…っ…」
「…変に意識する…? お互い、彼女いるしね…。あとくされない用に済ませた方がいい…?」
「……次があるなら…そうしてや…」
あぁ…これじゃぁ、今、あとくされを感じてるってのバレバレ…。
「……そうするって言いたいとこだけどね…。啓吾くん見てると、つい…やさしいことしたくなる…」
押さえ込んだ俺の体の上に被さると、そっと首筋にキスをする。
その先輩の体を、どかせないでいる自分がいた。
「…ん……」
やさしくされる方が、つらい。
つらいのに、嬉しくて、自分で自分がわからなくなっていた。
「…じゃぁ…俺は、優斗に会ってくるから…また…ね…」
また…?
「ん…」
また…来る…?
もう止めにした方がいいとわかっていても、少し期待とかしてしまっているのが自分でもわかった。
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