■一年半後くらい
桐生深雪→数学教師(恋人、雪之丞)
雪之丞→元生徒(恋人、桐生)
光流→桐生深雪の父親。ホストクラブオーナー
ツバサ→ホストクラブの従業員

※4人は電話で交流あり。
関連作品(プライド8)


ツバサ「深雪ちゃんに、そのお連れさん! 一応、教え子だっけ?」
桐生「卒業したんで元教え子です。二十歳過ぎたんで」
ツバサ「マジで来てくれたんだ? ありがとう! なんか入れてくれんの?」
桐生「そうですねー。たまには自分でツバサさんに入れようかなぁって」
ツバサ「ラッキー♪」
光流「ちょっと深雪ちゃん! なんで俺指名じゃないの?」
桐生「別に誰指名してもいいだろ」
光流「いいけどさぁ。ツバサがいいの?」
桐生「父さん以外で知ってる人、限られてるし」
光流「だから俺でいいのに! なに飲む? 俺がチョイスしてあげようか。雪之くん、はじめまして〜。飲めるクチ?」
雪之丞「その、飲んだことないので、飲めるかどうか……」
光流「そうだったんだ? 無理しないでいいからね。弱いのから試してみようか。今日は、深雪と一緒にうち泊まる? それならうちのスタッフに車出させるから、なにかあっても、ちゃんと介抱してあげるからね?」
桐生「……待って待って。こっちも予算とかあるからさ」
光流「俺が払うし。けど身内ならタダ飲み出来るみたいなの、普通じゃないからね?」
桐生「わかってる。だから払うって……」
光流「それもだめ」
桐生「……こうなるから父さん指名したくないんだよなぁ。際限なくいいもん入れるだろ」
光流「ちゃんと清算するもん」
桐生「それで個人売上伸ばすのずるいでしょ」
光流「俺はオーナーだし、もともとランキング除外だから、そういうの関係ない」
桐生「じゃあ、光流さん以外指名で。支払いは父さんで」
光流「もー! またそんな意地悪言って! いいよいいよー。どうせそうなると思ってたし。たまには指名されたかっただけだし」
桐生「はぁ……指名しなくても、どうせアフターすんじゃん」
光流「深雪ちゃん……好き」
桐生「わかったわかった」
光流「あ、ごめんね、雪之くん。みっともないとこ見せちゃった」
雪之丞「い、いえ。すごく……共感したっていうか……」
桐生「え、どこに?」
光流「あはは。雪之くんは俺と気が合いそうだね。なにか持ってくるけど、甘いの好き? さっぱりしたのの方がいいかな」
雪之丞「あ、甘いの、好きです」
光流「オッケー。いろいろ試そうね。残しちゃってもいいから。待ってて」

桐生「アレのどこに共感したんだよ」
雪之丞「別に、言いたくないです。……やっぱり、この後はお父さんと過ごすんですね」
桐生「いや、アフターつっても、どうせいい時間まで帰ってこないだろうし、夜は雪之と2人で過ごすつもりだけど」
雪之丞「桐生……うう…………」
桐生「なに? 用事あった? 泊まれるって話だったよね」
雪之丞「ずるい……」
ツバサ「わかる。その上、もとの指名は俺でしょ? 深雪ちゃん、ホントずるいんだよなー」