ああ、これは完全に酔いが回ってるな。
 前に酔ったときよりは少しマシかもしれないけれど、途中から言動がおかしかった。
 今苛めるのはちょっともったいない気がしてしまう。
 どうせなら芳春の頭がしっかりした状態で、羞恥心を煽りたい。
 だからといって、今このままなにもしないつもりもなかった。
「芳春……。ちゃんと覚えてて?」
 涙目で俺を見つめてくれる宮本先生の中に入れたままの指先で、ゆっくりとまた中を掻き回す。
「ぁああっ……んっ……んぅう……っ」
 芳春はイヤイヤと首を振りながら、俺の腕にぐっと爪を立てる。
「ちゃんと恥ずかしがってくれないと、俺がつまらないし」
 ぐちゅぐちゅとわざとらしく音を立てると、芳春が俺から顔を逸らした。
「恥ずかしい? 芳春」
「んっ……はぁっ! ぁあっ、あっ、ゃだっ」
「ホント芳春は酔うと子供っぽくなるよね。やだやだって……」
 それもかわいくてたまらなくて、強く前立腺を押さえつけてやると、芳春の体が跳ね上がる。
「あっんぅっ! ぁああっ!!」
 ビクビクと体を痙攣させて、芳春が精液も出さずにイってしまう。
 イタズラ心が芽生えた俺は、押さえ続けたまま指先を動かし刺激を与えていく。
「ぁあっあっ! あっ、やぁあっ!」
「すいません。もっと狂ってくれる?」
 耳元でささやきながら、締め付ける芳春のそこをぐにぐにと掻き回すと、また立て続けに芳春は身体を震わせ、絶頂を訴える。
「ゃっあ……あっ……やっ……ん、ぃくっ……あっいくっ」
「イク? もうイってるでしょ」
「はぁっ……ぃやっ…………やぁあっ……やだぁっ」
 俺の体を叩くのを無視していると、芳春は体を震わせて、その場で洩らしてしまう。
 俺はゆっくりと指を引き抜き、芳春の体を抱き寄せた。
「あ……ぁ、俺……っ」
「んー……俺としては、おしっこ洩れちゃいそうなんでやめてくださいって言葉にして欲しかったなぁ」
 芳春はのぼせたのか酔っているのか、はたまた恥ずかしいのか顔が真っ赤だ。
「それに、またドライでイっちゃった? もう覚えちゃったんだ?」
「っ……違……」
「教えて?」
「……もぉ……やだ……」
「いや?」
「も、何度もイクの……や……」
 俺の腕の中で震えながらそんなことを言われても、余計に苛めたくなるだけだ。
 もっと何度だってイかせたくなってしまう。
「なんで嫌なの?」
「はぁ……頭おかし……舌も……」
「舌、回らないの?」
 俺は少し体を離し、口づける。
 舌を絡めると、芳春は俺の背に手を回しぎゅっと抱き着いてくれた。
「んぅ……んっ!」
「気持ちいい?」
「はぁっ……ぃい……んっ……んっ……」
「かわいいよ、芳春……」
「あ…………舐めて……」
「はいはい」
「あ……んぅ……ンっ!」
 舌を舐められるのが好きだなんて、本当にこの子はこれでもかというくらい俺のツボを突いてくれる。
 いまはまだ慣れないだろうけれど、いずれは絶対に芳春は俺のをしゃぶりたくて舐めたくて仕方が無いようになる。
 そんなことを考えると俺もまた、自分のものが疼いて来てしまう。
 いますぐにでも、この口の中にねじ込んでしまいたい欲求が膨れ上がった。
「……なんで今日、月曜日なんだろうな……」
 ついぼんやりと本音を漏らす。
 芳春の耳には届いていないだろう。
 理性を働かせ芳春から体を離すが、芳春は物足りなそうに俺の腕に掴まったままだ。
 それでも、しょうがなく俺は芳春の体をシャワーで軽く流してあげ、抱っこをするようにしてベッドまで連れて行った。
 イきすぎて疲れたのか、酒のせいかすぐさまベッドでウトウトし始める。
「……貸しですよ」
 そう耳元で呟いても、芳春はぼんやりしたまま。
 明日になって、裸で目覚めたらきっとものすごく焦ってくれるんだろうなぁなんてことを思い、俺は芳春の寝顔を見守った。