「……やば」
 あまりにも、きおがかわいすぎて、また中出ししてしまう。
 きおはというと、どうやら意識を飛ばしてしまったようだ。
 繋がったまま、きおの身体を起こして抱き締める。
「はぁ……」
 きおは吐息を漏らすだけ、まだ目覚めない。
 ちゃんと息はしていた。
 眠ってる……おかしなことにはなっていないようで安心する。
 かわいい。
 本当に。
 抱き締めて、首筋に口づける。
 普段、服で隠れてくれそうな肩口を吸い上げて、赤いキスマークを残した。
 こんなの、誰かと遊びでするときには残さないし、残させることもしない。
 パートナーでもなんでもないから。
 でも、きおは違う。
 これまで散々、俺もきおも他の人としてきたし、いきなり束縛するつもりはないけど、それでももし、きおが誰かとするとき、こういうのをつけられる相手がいるんだってことを知らせたい。
 俺のものだとは言わないけど、きおの隣には俺がいる。
 俺は、きおのものになったっていい。
 きおだけのものでいい。
「きお……」
 これまで閉じ込めてきたきおへの想いが溢れてくる。
 きおは絶対に、体を許すことはないと思ってた。
 俺だけじゃなく、誰にだって。
 俺も……許さないというより、きおが俺を抱きたいと思うなんてことはないと思ってたし、そういう対象じゃないんだと自覚していた。
 とっとと抱かれてたら、もっと早く違う関係になったかもしれないけど。
 そういう新しい関係に踏み出す勇気も持てなかった。
 これまで築いてきたものを壊したくなくて。
 だから、きおに迫ることもなかった。

 きおの意思を尊重して迫らずにいたのは、たぶん間違いじゃない。
 きおだって言ってた。
 お前がそんなやつなら……俺がきおの意思を無視して迫るようなやつだったら、こんなにつるんでないって。
 実際、本当に迫ってたらどうなってたかなんてわからないけど。
 間違ってなかったって、俺もきおも思いたいんだと思う。
「きおくん……好き。大好き……」
 甘えるみたいに囁いて、何度もきおの頬や首にキスをする。
 息苦しいかもしれないけど、少し開いた口の中に舌を差し込んで、きおの舌を味わう。
「ん……んん……」
「ん……ごめんね。苦しかった?」
 かわいくて、たまらない。
 涙をこぼした跡が残る目元にも口づけて、ぎゅっと抱きしめる。
 もう一生、離したくない。
 一緒に暮らしたい。
 きおとなら、一生を共にできる。
 ああ、ダメだ、自分が重い存在になりかけてる。
 これまで、そんなのは夢物語だって見ないようにして、ただ俺だけじゃなく、きおも一生1人だったらいいな……なんて淡い期待を抱いていただけだったのに。
 一緒になれるかもしれない。
 なれる。
 なろう。
 きおに押し付けないようにしないと。
 きおにもっと俺を好きになってもらわないと。
 セックス中、昂った感情で口にした『好き』も、もちろん嬉しいけど。
 冷静になって、やっぱり違ったかもしれないなんてことも、ない話じゃない。
 そうならないように。
 俺はきおに好かれる自分でいる。
 束縛しない、無理はさせない、きおの意思は尊重する。
 でもそこに俺の意思がないと、それはそれで、きおはきっと気にしてくれる。
 それじゃあ、ときどき小さなワガママを言ってみよう。
 服を選んで欲しい、きおの作ったご飯が食べたい、きおとセックスしたい。
「ああ……どうしよ。ごめん、きおくん……はぁ……また、勃っちゃった……」
 きおに入ったまま、抱き締めたまま、ナカを少し押さえつけると、きおの中がきゅうっと締まった。
「あ、は……かわいい。ほんと……かわいいね、きおくん」

 さっき、寝てる俺を使っていいかなんて言われたときは、本当に興奮した。
 結局、俺が寝てるきおのこと使っちゃってるけど。
「これから……ずっと、ずっと……いっぱいしようね……?」
 耳元でそう告げながら、腰を揺らして、眠るきおのナカを堪能した。