篠のモノが引き抜かれて、その感触に身震いする。
 このまままた眠ってしまいたかったけど、そういうわけにもいかない。
 俺はだるい身体をなんとか起こして、ベッドから降りた。
「はぁ……シャワー浴びてくる」
「あ、一緒に行こ」
「絶対、入ってくんな」
「えー……」
 普段なら、一緒に風呂に入るくらいなんてことないけど、事後処理をするとなると話は別だ。
 篠もそれがわかっているのか、ニヤニヤしながら俺を見送ってくれた。

 正直、事後処理の仕方に詳しいわけじゃない。
 ただ、事前準備はしてきた。
 洗い場でしゃがむと、浴槽の淵にしがみつくようにして少し腹に力を入れる。
「ん……ふぅ……」
 篠の精液が溢れて、反射的に締めつけてしまう。
 そこを開こうと、どうにか2本の指を押し入れた。
 奥まで入れて、開いて、ポタポタと精液が垂れるけど、これで全部じゃないだろう。
 空いている左手でシャワーを操作して、ナカに向ける。
「ん、ん……はぁ……」
 事前準備と似たようなことをしてるのに、感じ方が全然違った。
 指で少しナカを撫であげると、篠にされた感触がよみがえって、またしたくなってしまう。
 やっぱり事後処理も篠にさせようか。
 というか、もう1発くらいできるかもしれない。
 指でなら……なんてことを思ったけど、それは篠に付き合わせすぎている気もする。
 そもそもなんで……もう何度もイったのに、まだしたいんだろう。
 足りないなんて言っていいのか。
 言わずに、もやもやしたままでいいのか。
 別の誰かで解消する……これは、ナシだろう。

 ひとまずシャワーを止めて、指を引き抜く。
 どうにか思考を巡らせようとしたけれど、なんだかだんだん面倒になってきた。
 もう篠に聞いてしまった方が早い。

 シャワールームの扉を開けると、すぐそこに篠がいた。
「終わった? 入っていい?」
 聞いた方が早いと思っていたけど、入ってくる篠を前にして、やっぱり少しだけ躊躇する。
「篠……」
「ん?」
「疲れてる?」
「んー……まあ、いま寝たら気持ちいいかも」
 満足しきってる状態……か。
 そもそも、篠は寝てる俺に突っ込んでたし。
 それなら俺も、寝てる篠を使っても許される?
「篠って、寝てても勃起する?」
「え、どうだろ。起きたら勃起してたとかあるし、いけんじゃない?」
「……じゃあ、さ。寝てていいから、使っていい?」

 そう告げると、篠は正面から俺の体を抱き締めてきた。
「なに……きおくんも睡眠姦したくなっちゃった?」
「そういうんじゃないけど。篠が寝たそうだから」
「きおがその気なら、まだいけるよ。でも、きおくんの騎乗位かぁ。いいなぁ」
 想像でもしてるのか、熱っぽい声で呟きながら、篠は背後から尻の中へと指を押し込む。
「んん、ん……」
「まだぬるぬるじゃん。事後処理、できてなかったんだ?」
「だいぶ、出したけど……」
「ああ、俺が出し過ぎた? きおがローション仕込み過ぎたせいかな」
 正直、いまそんなことはどうでもいい。
 ただ、入り込んだ篠の指がナカを探ると、背筋がぞわぞわ震えて、たまらず俺は篠にしがみついた。
「はぁ、は……ん……ぁ……」
「ん……力抜いて……」
 耳元でそう言われたところで、力なんて抜けそうになかったけど、篠が2本目の指を押し込んでくる。
「ぁあ、あっ……ん、篠……」
 さっき自分で指を入れたときは、声なんて出なかったのに。
 篠に聞かせたいのか。
 それより、篠の指だと、より感じてるんだと思う。
「やば……きおくん、かわいすぎ……」
 また硬さを取り戻した篠のモノが、自分のモノと触れ合う。
「ん、ん……はぁ……ん……」
「足りなかった?」
「ん……あ、ごめ……」
「なんで謝んの?」
「ん、あ……足りな……あ、ん……んん……」
 申し訳ない……そう思ってしまったのを、篠は感じ取ってくれていた。
「それなら、謝るのはこっちでしょ。俺に悪いとか思わなくていいから。もっともっと、欲しがってよ」
「ん……」
「立ってられそう?」
「わかん、な……」
「危ないから、座ろうか」
 篠は一旦指を引き抜くと、座るよう促してくる。
 抜かないで欲しいと思ったけど、なんとかぐっと堪えた。

 洗い場に座らされると、俺はすぐさま足を開いて篠を求める。
「はぁ、あ……」
「指にする? それともまた、おちんぽ欲しい?」
 からかいを含んだ下品な言い回しをされていることくらい気づいていたけど、そんなのどうでもいいくらい欲しかった。
 もしかしたら、篠のこの恥ずかしい言い回しに興奮しているのかもしれない。
「はぁ、あ……篠、の……」
「んー……ちゃんと言ってくれないと……」
 言葉にし損ねていると、篠はまた指を2本押し込んできた。
「うぁっ! あっ、ああ、あっ……ぁ、う……そこぉ……」
「うん……ここ、好き?」
 さっきよりも強めに、しっかり感じる場所を捉えた指が、そこを撫で上げる。
「あぁ……ん、うん……ああっ、あっ……んんんっ!!」
 身体がビクついて、すぐに軽くイかされたと自覚した。
 それでも、篠はやめることなく、何度も撫で続ける。
「あああっ……あ……ああ、う……あっ! ああ……!」
「なに? なにか言いたい?」
 言いたいけど、言葉にならない。
 言葉にさせてくれない。
 俺はただ、喘ぎながら自分の身体を支える。
「ひ、くぅ、う……ああっ、ぁ、ん、ああっ、あっ! あんぅっ!」
「ふっ……2回目……」
 連続で絶頂を迎えていることも、篠は当然、わかっていた。
「や、め……ああ、んぅ、あ、あ、あう……くっ……ぁん、あ、あん……あっ!」
「きおくん、ほんとかわい……俺の指でいっぱい、あんあん鳴いて?」
「ぁあっ、んっ! あん、あっ! ああっ、あっ!」
 言う通りにするつもりもないのに。
 言葉通り、あんあんみっともなく喘ぎそうになる。
 洗脳とかじゃなく、俺が声を出してしまうポイントを、探られて把握されているみたいだった。
 俺が足りないなんて言ったから、手加減してくれていないのかもしれない。
「はぁ、ぁあっ……ああ、ん……待っ……あんぅ……だ、め……篠……っ!」
「ん? イくの我慢しちゃった? なんで? いいよイって?」
 せっかく我慢したのに。
 篠は容赦なく弱いところを指先でトントン叩いて、また絶頂へと誘ってくる。
「あああっ、あっ……いっ……ぁあっ、あっ、ぁああっ!!」
「あ、は……きおくん、ナカイキしながら、射精してる。えっろ……」
 もうなにも言い返す気力はないけど、どうにか伸ばした手で篠の性器に触れた。
「はぁ、はっ……あ、これ……ああっ、あっ、も……こっち、で……」
 篠のは、十分すぎるくらいに勃起している。
 というか、大きくさせすぎてる気もした。
 篠にとっては、これが普通か。
 こんなのが、さっき入ってたなんていまだに信じられないけど。
「いま、満足しちゃわなかった?」
 イッたし、すごく気持ちよかった。
 それでも、これが入る想像をしていたせいで、入れずに終われる気がしない。
「はぁ……あ、篠、のぉ……はぁ、はぁ……ん、はぁ……これぇ、ちんこ……いれ、て……」
 どうにか伝えると、篠はやっと指を引き抜いて、代わりに亀頭を押し当てた。
 押し当てられた箇所が、欲しがるみたいにひくつく。
「さっきはあんまりよく見てなかったでしょ。繋がってるとこ……見る?」
 篠は俺の身体を押し倒すと、膝を深く折りたたんで、見せつけるようにしながら入り込んできた。
「ひ、ぁ……あ、う……」
 先端の膨らんだところが入り込んで、そのまま、ゆっくり徐々に中の方へと、篠のモノが入ってくる。
「はぁ、はっ……あ、あ……」
「やっぱり、目で見て感じることってあるよね」
 こんなにも入ってたんだって、いまさらながら実感した。
 太いのが少しずつ……それでもまだ全然、残ってて。
 あんなのが全部入るとは思えない。
 やっぱり、全部は入ってなかったのか。
「し、の……あっ……ああっ」
「ん、怖くなっちゃった?」
 涙ぐむ俺の目元を、篠が拭ってくれる。
「はぁ、はっ……いっぱい、きてる……」
「うん。いーっぱい入ってる」
 そう言いながら、ゆっくり徐々に奥を開いていく。
「ああ、あ……おく……」
「うん。まだ、さっきはもうちょっと奥まで入れたよ。このへん?」
 篠が腰を少し前に押し出すと、奥を突かれて身体がビクビク跳ねた。
「ああっ、あっ……いっ、ああっ!」
「ここ弱いね……奥弱いの、すっごくかわい……少し撫でようか」
 留まったまま、先端で奥の弱いところを撫でるように腰を揺らされると、また身体が跳ね上がる。
「ああうぅっ! ああっ、あっ……だ、め……ああっ、それぇ」
「だめ?」
 奥の触れたところを撫でられるたび、小さく腰が跳ねて、連続で甘イキしてるみたいだった。
「いっ……ぁあっ! あんぅっ! い、く……ひ、う……あっ、ぁあっ!」
「ん……イってる?」
「はぁ、はぁあっ! イッて、る……! あぁっ、いくの、とまんな……ああっ、んんんんっ!」
 何度か甘イキしたうえ、大きな絶頂を迎えてしまう。
 身体の制御が効かなくて、絶頂と同時に潮まで吹いてしまっていた。
「ああ、ん……あ、ああ……う、く……はぁ、あ……そこぉ……はぁ、あ……よすぎ、てぇ……」
「うん……なか、ビクビクしてる」
「あ、ああ……はぁ、はぁ……あぁあ……あ、また……あっ、んぅんんっ!!」
 篠が動くのをやめてくれても、余韻を味わいながら、立て続けにナカイキする。
「はぁ、はぁ……ああ……あ、んん……」
「きおくん……ほんと敏感……なんか飲んできた?」
 媚薬を疑われるくらいの状態なんだろう。
 俺は小さく首を横に振る。
「そっか。じゃあ、これがきおなんだ……大丈夫?」
 イきすぎてる俺の身体を、篠はそう心配してくれるけど、俺自身、よくわからなかった。
 どうにか頷いて、呼吸を整える。

「はぁ……あ……篠の……こんな、気持ち、よかったんだ……」
「ありがと」
「ん……すごい、奥、届いて……はぁ……あ、器用に、動いてる感じ、するし……こんなのと、一緒にしてたとか……なんか……」
 どう考えても自分は前座で、サイズもテクニックも篠以下だろう。
「いやいや、きおくんのちんこも気持ちいいんじゃない?」
「どうだろ……」
 篠に慰められても、みじめになってくる。
「それにさ、普段からこんな丁寧に攻めないよ、俺。手抜くとかじゃないけど、下手に目立つセックスして、ハマられてもめんどいし」
 どうやらいまは、丁寧に攻められているらしい。
「……俺がハマったら、どうすんの」
「きおくんのことは、ハメさせるつもりで攻めてんだよ。ハマって? 俺のセックス」
 そう告げながら、篠はまた腰をくねらせて奥の方を撫でる。
「んぁああ……あ、ふぅ……」
 もう、いまさらだけど、殺す余裕もなく声が漏れてしまう。
「そもそも、きおがココで感じてくれてるだけで、誰でもこんな風にはいかないだろうし」
「ふぅ、う……あ、ああ……」
 気持ちよすぎて、篠の言葉が、右から左へと抜けていくみたいに頭が働かない。
「あぁあ……あ、あんぅ……あっ、し、の……ああっ、あぁあっ!」
「ん……ほんとかわい……いっぱいイッてるね」
 また、一瞬、意識が飛びそうになった。
 飛んでたかもしれない。
 俺は篠に頬を撫でられながら、見下ろされていた。
「はぁ……は……しの……」
「なに?」
「あ……あ……ハマったら……責任……取って、くれんの?」
「どういう責任の取り方、したらいい?」
 ずっと、ずっとセックスして、こんな風に、奥の方を撫でて、いっぱいイかせ続けて欲しい。
 そんなワガママな提案が頭に浮かぶ。
 そもそも、責任取らないなんて言われても、もう後戻りできないくらいハマってるんだけど。
「はぁ、あ……あ、ん……あ……」
「なーに? 教えてよ」
 なにか言いたいのに、やらしい責任の取り方を想像しているせいか、口にしようとするだけで、感じてしまう。
 わずかだけど、俺の腰が揺れてしまっているのかもしれない。
 また、おかしくなる……なってる。
「あ、あ……あんん!! ああっ」
「はぁ……きおくんのナカ、ビクついてるせいで、俺までビクついちゃうんだけど」
 ああ、だからか。
 そんなビクつかれたら――
「ああ……あっ……い……く……いくっ」
「ん、いいよ。かわいい……」
「はぁ、はぁっ……し、の……あ、あっ、あああっ!!」
 気持ちいいのが、止まらない。
 ずっと止まらなくて、篠のが流れ込んできたのをどうにか理解した後、俺はまた意識を手離した。