しがみついてくれる雪之を抱き返す。
「んー……かわいいね」
「ん……はぁ……ん……」
耳元で伝えると、雪之は小さく頷いて肯定してくれた。
マジでかわいすぎなんだけど。
ただ、なんていうか正気を失っているようにもみえた。
思わず、さきほど使ったローションの瓶を手に取る。
うん、とくに媚薬が入ってるとか、熱くなるとか、そういうものでもなさそうだ。
ぬるぬるしたのが好きってことかもしれないけど、それより精神的なもの?
メスイキして頭が働いていないのかもしれない。
「腰あげて。入れるよ」
「ふぅ……ぅん……」
雪之は俺にしがみついたまま、腰を浮かせてくれる。
性器を押し当てると、いっそう強く俺にしがみついてきた。
「そのまま、腰落として。飲み込めるよね?」
「はぁ……はぁっ、あっ……のみ、こめる……」
あいかわらず、復唱してくれながら、ゆっくりだけど、言葉通り飲み込んでくれる。
「ぁあっ、あっ、あっ……くぅう……ひっ、くっ」
雪之は体を跳ねさせ、過剰に反応してくれた。
「んー、どうしたの?」
雪之の背を撫でながら、耳元で尋ねる。
「はぁっ……ああ……あ……いく……」
「まださきっぽしか入ってないんだけど、また気持ちよくなってきちゃった?」
「ぅん……んぅ……きもちい……あぁう……さきっぽ……あぁあ……!」
雪之は少し腰をあげると、一度入った亀頭を引き抜いてしまう。
かと思いきや、すぐにまたナカへと導かれていく。
「ああ……入るときも引き抜くときも、よくビクついちゃってたけど、入り口、広げたり締めたりさせられんの、好き?」
俺的には、ナカで抜き差ししたいけど、雪之が好きならしてあげよう。
「俺がしてあげる」
抱き着かれたまま雪之を押し倒すと、また先っぽを入れて、引き抜いて、ゆっくりしたペースで繰り返してあげる。
「ふぁあっ……あぁ……あん、あんぅ……きりゅう……ああっ……いくぅ……あっ……あんんんっ!!」
雪之は腰を大きく跳ねさせ、また射精せずにイッてくれた。
「さすがにこんなさきっぽだけじゃ、焦らされてるみたいなんだけど」
先端だけを入れて、いったん腰の動きを止める。
「はぁ……ん、ぅん……じら、されてる……」
「いや、焦らされてるのは俺の方っつーか。え、雪之も焦らされてんの?」
背中に手を回されたまま、少し体を離して雪之を見下ろすと、雪之は、蕩けた表情を浮かべながら、コクリと頷いた。
「はぁ……雪之ちゃんて、焦らされて、興奮しちゃうタイプ?」
「……ちが……」
「俺が犯すって言ったのに、結局犯さなかったりするとよく怒ってたけど、本当は焦らされて興奮してたりして……」
「ちがう……」
蕩けていたはずの表情がわずかに歪む。
それだけじゃなく、目が涙ぐんでいるように見えた。
恥ずかしいのか、顔は真っ赤だ。
「図星? 俺が少しだけ手出した後とか、1人でシた?」
「うる、さい……」
否定はしないらしい。
「今度、たっぷり焦らそ? けど今日は、俺も限界だから入れちゃうね」
俺は雪之の手首をベッドに押し付けながら、再度、挿入していった。
「ぁああっ、あっ、あっ! 一気に、すんの……や……!」
「ゆっくりだよ。今日は感じすぎてるね」
「ああっ、感じ……すぎて……ぁあっ、あっ……んぅんっ……あっ、んっ!」
ビクつく雪之のナカを突き進み、とうとう最奥まで猛り切った自分のモノを押し込む。
「あぁあっ……あぅ……ん……んぅん……!」
「いっぱい入っちゃった」
「いっぱい……はいっ……んぅ……」
ああ、やっぱり完全にトリップしているみたい。
「めちゃくちゃ犯そうと思ったのに、優しくせざるえないじゃん」
「やぁ……やっ」
「や? 優しいの、やなの?」
「はぁっ、はぁ……わかんな……」
「わかんないねぇ。じゃあ考えるのやめよっか。素直に甘えて?」
本当に頭が混乱しているのか、たぶん理解していないまま、雪之は頷いた。
焦らすようにゆっくり腰を動かすと、雪之の腰がわずかに浮き上がる。
「ぅあっ……ぁん……あっ……あぁ……」
「うっとりしちゃってんね。1人でするより、気持ちいい?」
「はぁ……あっ……きもち、い……ふぁあっ……あっ、ぁあっ、んっ!」
言わされて、より感じたのか、雪之のナカがキュッと締まった。
「んー……なに? もしかして、またイきそう?」
「ひぁ……うん……んっ、ぁっ……あっ……また…あっ、いきそぉ……」
「だめ……いい子だから、もうちょっと我慢して?」
「はぁっ……がまん……ぁっ、あっ! ん、あんっ!」
雪之は、小さく首を横に振る。
我慢できそうにないらしい。
「口で言ってくれないと」
こういうとき、雪之はあまり頭が働いていなくて、俺の言葉を繰り返す。
繰り返して、いろいろ自覚してくれるんだろうけど、思い込んでくれる部分もありそうだ。
「……口で、言葉にして言いたいね」
「はぁ……あ……言い、たい……」
今日はいつもに増してぼんやりしているせいか、反発することなくそう答えてくれた。
「じゃあ、言おうか」
「いっ……いく……ぁっ、あっ……いくぅ……」
「なんで? どうイくの? 教えて」
「はぁっ、ああ……きりゅうの……あっ、んっ……ナカ……いっぱい……おくっ」
「うん、がんばって」
「がんばっ……ぁあっ……あん……ここぉ……あっ、かき、まわされて……」
反射的に俺の言葉を繰り返しながら、雪之は自分のお腹に視線を向ける。
「ここ?」
雪之のお腹をそっと撫でてあげると、コクコク頷き肯定してくれた。
そのまま、ゆっくりナカを肉棒で掻き回し続ける。
「あっ……ああっ……いくっ」
「まだどうイくか聞いてないよ。射精すんの? それともまたメスイキすんの?」
「あっ……あっ、あんっ……メスイキ、するっ……あっ、あっ、あぁあっ!!」
雪之が自ら腰をくねらせた瞬間、一際キツく締めつけられ、もう少し耐えるつもりが俺もうっかりナカで出してしまっていた。
雪之も、宣言通り、メスイキしてくれてるみたい。
「はぁっ、あっ……ぁあっ、なかっ……あっ、あっ!」
いつもは浅いところでイクかギリギリで引き抜くか、先にローター入れるとかで、こんな思いっきり雪之の中で出したのは、はじめてだったかも。
「ごめん。奥で出しちゃった」
「はぁっ……あ……桐生の……せーえき……?」
「うん。気持ちよすぎて、ちょっとまだ抜きたくないかも……はぁ……やば……いっぱい、出てるわ……」
「いっぱい……ん……出て……んぅんっ!」
雪之の体が、またビクリと跳ねる。
「……なに? 精液入ってんの、自覚したらまた感じちゃった?」
「はぁっ……ぁう……ん……」
「うん。雪之ちゃんもそろそろ出したいね」
雪之の性器を縛っていたリボンを外すと、その瞬間、精液が溢れてきた。
「ぁあっ、あっ、あぁあっ!」
「ああ……よく我慢したね。メスイキはしちゃってたけど、こっち、虐められて焦らされるの、好き?」
まだ萎えていない雪之の性器を掴んで擦りあげてやる。
「はぁっ、あっ……あっ、ん、すき……あんっ、あっ……きりゅう、いくっ……ああっ、あっ!」
「うん、イきそう……」
あえて手を離すと、雪之は涙目で俺を見あげた。
「やっ……やぁっ……いっ……いく……」
「いいよ。焦らされて、イくんだろ。イけるよね?」
「ぁあっ、あっ……いくぅっ……んぅんんっ!!」
腰をくねらせ、入ったままでいた俺のを味わいながら、雪之が射精する。
あまりにもかわいくて、俺は自分のモノを引き抜くと、精液で濡れる雪之の先端に口づけた。
「あっ……ああっ!」
「ん……残ってんの、吸い出してあげる。それとも連続でもう1回くらいイけそ? イけんなら、飲んであげる」
先端に舌を絡めたまま、雪之を見あげる。
勘違いかもしれないけれど、雪之は目を輝かせているようにも見えた。
「どう? イける?」
「はぁっ……あっ、ん……いけ、る……」
「そう、えらいね」
「んっ……ぁっ……あっ……いけたら……あっ……のんで、あげるって……」
「いいよ。なに? 雪之ちゃん、俺に飲んで欲しかったの?」
雪之は顔を真っ赤にしていたけど、どうやらそういうことらしい。
初めてではないし、夕方もしたけど、雪之の方から飲んで欲しいと望まれたことはない。
「じゃあ、俺のクチでしてあげるから、奥で出してみようか」
口に含むと、雪之が俺の頭をに手を添えた。
「ぁあっ、あっ……ぁんっ、んっ……」
雪之は欲しがるように、腰を浮かせ、俺の喉を突く。
かわいくて、たまんなくて、俺はそのまま飲み込むように雪之の先端を喉の奥へと受け入れた。
「ひぁっ! あっ、くぅっ……!」
想定外だったのか、雪之が俺の髪をきゅっと掴む。
「待っ……ぁっ、あっ……んぅ……おく、はいって、る……!」
「ん……」
俺は雪之の遠慮を気にすることなく、腰を浮かせられなくなった雪之に代わって、出し入れを繰り返す。
そのたびに、唇で扱きながら舌を絡め、喉で亀頭を締めつけた。
「はぁっ、ああっ……あつぃ……あんっ、いくっ……ぁあっ……出ちゃ……ぅ!」
行為を続けたまま頷き、構わないと伝える。
伝わったのか、雪之は愛おしむように俺の頭を撫でた後、優しく掴んでくれた。
「ぁあっ、もぉ、でる……んぅっ! あっ、ああっ……ぁ、んっ……はぁっ……きりゅう……あっ、ぁあっ……あっ、あぁあああっ!」
俺の頭を自身の股間に引き寄せながら、雪之が喉の奥で射精する。
「ぁあっ、あっ……出て……んぅ……んっ、あっ!」
飲み込むように喉を動かすと、雪之はビクビク腰を震わせた。
「ひぁあっ、あんっ……それ……はぁ、ああっ……すごぃ……はぁっ、あっ……ん、飲まれて……ぁんっ、んぅ!」
さすがに俺も少し苦しくなって、雪之のモノを引き抜く。
俺の口から外れた性器から、またビュクッと精液が溢れてきた。
「あっ、あっ……俺……こんなに、出すつもり……なっ……!」
「いいよ」
すぐさま亀頭に口づけて、溢れた精液を吸ってあげる。
「ぁあっ、あっ、んんっ!」
「んー……いっぱい溜め込んでたね。どう? 大好きな恋人のオクチに中出しして飲まれた気分は」
俺が体を起こすのに合わせて、雪之もまた起き上がると、突然、しがみついてきた。
「ん……すき」
えっと。
思った以上にトリップしちゃってるせいか、いろいろと感情が高ぶっているのか、なんかちょっと会話のキャッチボール、うまく出来てない感じもするけど、まあいいとしよう。
「ありがとう」
ちゃかさず、素直にお礼を告げる。
「はぁ……きりゅう、すき……あ……キス、して……」
「キスしたかったんだ? いましたら、雪之の味しちゃうけど、いい?」
「ん……いい」
口を重ねてあげると、積極的に雪之の方から舌を絡めてくれる。
「んっ……はぁ、んぅん、んっ」
「そんな下からたっぷり絡められたら、雪之ちゃんの口の中に零れちゃうって……」
「いい……んんっ、いる……」
「ああ……欲しかったんだ?」
小さく頷く雪之に、舌を絡めながら唾液を送り込む。
「はぁっ、あっ……んぅっ、んくっ……もっとぉ……あっ……もっと、してぇ……」
俺にしがみついたまま、雪之はまるで性器を俺の腹に擦りつけるみたいに、軽く腰を揺らした。
マジでエロいな、こいつ。
「もっと、なに? キス? それともまたセックス?」
「……きす……と……せっくす……」
そう言われたら、俺もまたその気になってくる。
「じゃあ、次は優しくしなくていい?」
「ん……はぁ……はい……」
頷く雪之を押し倒し、今度は激しく攻め立てるのだった。
|
|