「城崎先生……その、すみません。シャワー浴びたかったです?」
「あ、俺は……どっちでも……」
「自分でもこんなはずじゃなかったんですけど、余裕がなかったみたいです。いきなりベッドに誘ってしまいました」
片山先生は苦笑いしながら着ていたシャツを脱いでいく。
ただ同性が服を脱いでいるだけなのに、それだけでまた少し鼓動が速くなる。
「城崎先生は、少し落ち着きましたか?」
「えっと……さっきよりは……」
一度、イかせてもらったことでちょっとだけ体は落ち着いているけれど、もちろんこの後の行為だって期待はしている。
もっとエッチなことがしたくて仕方ない。
片山先生にもっと触れられたい。
早く入れられたい。
つい視線を片山先生の下半身に向けてしまう。
すると、ズボンの中で片山先生のモノがすでに勃起しているのがわかった。
「……すみません。城崎先生を見ていたらもう……」
俺の視線に気付いてか、片山先生が申し訳なさそうに視線を落とす。
「あ、いえ……嬉しいです……」
引き寄せられるように、片山先生のモノへと手を伸ばす。
触れると布越しだというのに熱い気がした。
ピクンと跳ねたような気がして、たまらなくなってしまう。
「片山先生……その……出してもいい……ですか?」
「はい……」
片山先生の許可をもらい、ズボンの中から先生のモノを取り出す。
硬くて大きくて、思わずゴクリと唾を呑み込んだ。
「片山先生……その、やっぱり……俺の体、落ち着いてないみたいです……」
「そうですか。一緒ですね」
一緒……なのだろうか。
片山先生はどこか冷静に見える。
俺だけがものすごく興奮しているみたいで。
はしたない自分をさらさないようにするのでいっぱいいっぱいだ。
いまさらなんだけど。
お互い全裸になると、それだけでまた一段と体が熱くなる。
早く欲しくて、自然と足を開いてしまう。
「……俺、もう……我慢出来なくて……」
「また勃ってますね」
「はい……あの……入れてくださ……」
いつも生徒にやられていたときは、お互いが性欲を吐き出したいだけだったため、とにかくとっとと終わらせることが多かった。
こんな風に、入れて欲しいと甘えた記憶はほとんどない。
片山先生なら言えばくれる。
そう思っていたのに。
寝転がる俺に覆いかぶさると、耳元で問いかけていた。
「最近はしてなかったんですよね?」
「え……」
「ああ、別に疑ってるわけじゃないです。ただ、使ってなかったのなら、慣らした方がいいのではと……」
「あ……それは、そう……なんですけど、その……自分で、指だけ……なら」
「城崎先生は、1人でするときこっちを使うんですね」
片山先生の指が、場所を確認するように窄まった箇所をそっと撫でる。
「あっ…………はぁ……は、い……」
「確かに、ヒクついて私の指を咥え込もうとしているみたいです」
少しだけ指先が入り込む。
腰を浮かせてさらにナカへと迎え入れそうになったけれど、そんな俺とは対照的に、片山先生は手を離してしまった。
「や……」
つい不満そうな声を洩らしてしまう。
「ああ、すみません。待ってくださいね」
「あ……いえ、その……っ」
「傷つけたくないので……ローション使ってもいいですか? あまりぬるぬるするのが嫌でしたらやめますけど」
「大丈夫……です……」
ローションなんて久しぶり過ぎてどんな感じだったか思い出せない。
なんでもいいから早く入れて欲しいけれど、片山先生の気遣いも嬉しくて仕方なかった。
片山先生は備え付けのローションを右手に取り出すと、両手を合わせて包み込む。
「あの……それ、なにしてるんですか?」
「これ……ですか? いきなりですと冷たいかと思いまして」
まさか人肌に温めてくれているのだろうか。
「あ……ありがとうございます……」
やっぱり片山先生は俺より大人なんだなぁなんて思わされる。
ローションをまとった片山先生の指先で秘部に触れられても、ひやりとした違和感はなかった。
そのまま、ぬるついた指先がゆっくりと俺の中に押し込まれていく。
「はぁっ……ん、んぅ……せんせ……ぁっ……あっ……!」
「キツくないですか……?」
「はぁっ……はいぃ……あっ……ん……あっ……あっ!」
キツくはないけれど、少し息をしようとするだけで声が出てしまう。
それだけじゃない。
入り込んできた指を味わうように、自然と腰が揺れてしまっていた。
「はぁっ……はぁっ、ん……すみ、ませ……あっ……あんっ……ん、俺っ、あっ……腰、とまんな……っ」
「はい、大丈夫ですよ。好きに動かしてください。気持ち悪くないですか?」
「は、はい……ぁっ……あんっ! きもち、い……あ、あっ……片山先生の、ゆびっ……んぁあっ! きもち……い……です……」
腰を揺らすたび、節くれだった指がナカのいたるところを掠める。
目の前がチカチカして、電気を流されているみたいだった。
ときどき不自然に体が跳ねあがる。
「……ここ、よさそうですね」
片山先生は俺の反応をじっくりと観察し、指先で確認した。
「はぁっ……ん、そこっ……あっ……ああっ……ひゃあんっ!」
「学校でもあなたのそういう声を少なからず聞いていたんですが……だいぶ抑えていたんですね。指だけでこんなにたくさんかわいらしい声で鳴いてくださるなんて……」
片山先生の言う通り、学校では極力声を出さないようにしてきた。
まあ、無理ではあるんだけど。
その点ここはホテルで、抑える必要はない。
ないんだけれど、いつもとはまったく違う感覚で、そもそも抑える余裕もなくなっていた。
「あの……あっ……声、うるさくな……ですか?」
「ああ……いいですよ。たっぷり好きなだけ出してください」
「はぁっ……はいっ……あっ……あんっ、ん……俺っ……先生に、されると……ああっ……声っ……ころせなっ……ああっ、ひゃうっ!」
「大丈夫です……すごくかわいらしい声です」
かわいらしいだなんて照れくさくて、視線をそらしてみるけれど、腰は止められず揺らし続ける。
ローションのせいか、ナカからぐちゅぐちゅと濡れた音が聞こえてきた。
ついさっきまで早く片山先生のモノを入れて欲しいと思っていたのに、このまま指だけでイかせて欲しくなってしまう。
片山先生は慣らしてくれているだけなのに。
「はぁっ、はぁんっ……せんせ、せんせぇっ……あっ、だめっ……あっ、ああっ、だめ、です……っ、あんっ……あっ、イッちゃうっ……俺っ……ひゃあんっ、いくっ……!」
「いいですよ」
優しいのにひどく熱っぽい片山先生の声を聞いたらもう、限界だった。
「ああっ、あっ、ああぁあああっ!」
大きな声をあげて、思い切り射精してしまう。
さっきもイったのに、2回目なのに。
自分が早漏みたいで恥ずかしい。
腰を止めてもヒクつく内壁が片山先生の指をぎゅうぎゅう締め付けて、断続的に残った精液がぴゅく、ぴゅく……と溢れ出た。
「あの……俺、自分では一応してましたけど……そんなにしてなくて……溜まってた、みたいで……」
またすぐに言い分けてしてしまう。
「いいですよ。気にしないでください。……終わりにしましょうか?」
「いえっ……その……」
「……続けても大丈夫ですか?」
「は、はい……」
すでに猛り切った片山先生のモノをじっと見つめる。
片山先生は指を引き抜くと、ベッド横のテーブルからコンドームをひとつ手に取った。
それが当たり前であるかのように。
手際よく自分のモノに被せると、いまだヒクつく俺の窄まりに亀頭を押し当てる。
「はぁ……せんせ……」
やり慣れているはずなのに、ものすごい緊張で心臓がバクバクと音を立てていた。
片山先生は俺を見下ろしながら頬を撫でてくれる。
「城崎先生……好きです……」
こんなところでそんなことを言うなんて反則だ。
頬がかっと熱くなる。
体が片山先生を求めて疼き出す。
「俺も……あっ、片山先生が……その、好き……です」
片山先生は俺の言葉を聞き終えると、腰を押し進めた。
「あっ、あっ……はいって……ひぁっ……!」
指とはくらべものにならない質量が、内壁を押し広げる。
「んぅんんっ! あっ、ああっ……あんっ、そこっ」
「城崎先生の好きなところ……でしたね」
さっき指で散々いじられた箇所を、今度は片山先生の亀頭が押さえつけていく。
通り過ぎたかと思えばまた退いて、カリの部分で引っかかれる。
「ひゃあんっ……あんっ……あっ……ああっ……きもちい……ああっ、あぁあっ! せんせぇ、あんっ……いいですぅ……っ!」
「はぁ……私も、すごく気持ちいいです。感じている城崎先生も……かわいらしくてたまりません……」
たまらないのはこっちの方だ。
感じている片山先生の顔を見つめながらセックス出来るなんて。
「はぁっ、あんっ……ああっ……あっ、せんせぇっ」
「浅いところ、大好きなんですね」
「は、はい……あっ、あんっ……すきっ……ああっ、すき……なんですっ……あっ、もっと、あっ、ああっ……もっと、してくださっ……ああっ、あっ!」
はしたない。
どこか客観的に自分をそう捉えるけれど、抑えることが出来なかった。
大好きな片山先生のモノが入ってる。
気持ちいいところを愛撫するように何度も何度出たり入ったりしてくれて。
片山先生のモノも質量が増したみたいで、求められていることを実感した。
「奥は嫌いですか?」
ゆるく浅いところを何度も刺激しながら、片山先生が耳元で尋ねる。
よく考えたら、片山先生はもっと奥まで入れたいに違いない。
「あっ……おく……おくも……嫌いじゃない、です……」
「……浅い方が好きそうですね。ちゃんと両方、しますので」
片山先生はいったん腰の動きを止めると、ゆっくり奥へと入り込んできた。
「ひぁあっ! あっ……あっ、んんっ!」
思わず息がつまりそうになる。
「はぁ……自分の指じゃ、ここまでは届きませんでした?」
「は、はい……こ、こんなに……はいるの……あ、久しぶり……で……」
「少しびっくりしちゃいましたね」
「ん、大丈夫……です」
俺の言葉を聞いて安心したのか、片山先生はさらに繋がりを深くしていく。
「あぁんぅっ!! ああっ、あっ!」
「苦しくないですか?」
「あっ、はい……でも……あっ……おなか、いっぱい……キテる……っ」
「そうですね……あともう少しで全部です」
まだ全部入っていなかったのかと、内心ぎょっとする。
それでも、片山先生が気遣ってくれるおかげで不安はなかった。
「あっ……ぜんぶ、くださ……」
そう告げた直後、片山先生の腰がぐっと前に押し出され、俺のナカを突き上げた。
「ひぁああっ、あっ、おくっ、あんぅっ……ああっ、あっ!」
「すごい深いとこまで入っちゃいました……苦手だったら言ってください」
そう言いながら少しだけ引き抜くと、また奥まで貫かれる。
これまで開かれたことのない箇所まで開かれてしまっているようで、背筋がゾクゾクと震えあがった。
「はぁっ、はぁんっ……せんせぇえ……あっ、ああっ、こんなの……知らな……」
「こんなの……奥の感じるところ、ですか?」
「はいっ……あっ、俺っ……あんっ……まだ、あ、前立腺しかっ……ああっ……知らなっ」
「それじゃあ……私が教えていいですか?」
また熱っぽく耳元で問いかけられてしまう。
片山先生が俺にえっちなことを教えてくれる……そう考えるだけで興奮してしまっていた。
俺はゆっくり頷いて、ただ片山先生を見上げる。
「足、抱えますね」
片足を抱えられると、すでに奥まで入っていたはずなのにもう一段階、奥まで片山先生のモノが入り込んできた。
「あぁああっ、あっ! んぅんんっ!」
わずか1センチにも満たない距離だったかもしれないけれど、そのわずかな違いですら、敏感に感じ取ってしまう。
これまで迎え入れたことのない箇所で、初めて片山先生に広げられた場所だからなのかもしれない。
小刻みに奥をぐちゅぐちゅと突かれ、俺はただ震えることしかできなくなっていた。
「ああっ、あんっ、あぁんぅっ……せんせぇっ……あっ、あっ……おくっ……ぐじゅぐじゅに……なって……ひぁっ、ああっ!」
「そうですね……すごく気持ちいいです……たくさんの襞がまとわりついて……前立腺も、いい感じに膨らんでいるみたいですね」
「はぁっ……はいぃ……ぁあっ、前立腺……せんせぇの、竿で……ああっ、擦れて……ひぅっ……」
「それじゃあ、このまま奥、続けていいですか?」
コクコクと頷いてみるけれど、実際はよくわからなかった。
気持ちいいことには違いないけれど、このままどうにかなってしまうんじゃないかって。
でも、片山先生にならどうにかされてもいいような気がしたし、俺に教えて欲しい……そう思った。
前後に腰を揺さぶりながら、ときどき奥を掻き回される。
指で塗られたローションが奥まで入っているのか、ゴムについた潤滑剤か、はたまた腸液があふれているのか、お腹のナカでぐじゅぐじゅと音が立つ。
「せん、せぇ……はぁっあんっ……おくっ……ああっ、きもち、い……ああっ……おくも、あっ……浅いとこも……あんっ……ああっ、ぜんぶ、あんんっ、いい……よぉ……」
がくがくと体が勝手に震えた。
力が入らない。
どうすればいいかわからないでいると、片山先生が俺の頬にそっとキスしてくれた。
その瞬間、お腹の奥の方がきゅうっと収縮するような感覚を覚える。
「あっ……あぁっ……せんせぇ……あっ、なんか、くる……ひぁあっ……」
「いつもと違う感じでイキそうですか?」
これはもしかして、噂に聞くメスイキってやつだろうか。
実際にそうなのかはわからないけれど、普段の射精とはなんだか違う。
俺はコクコク頷きながら、片山先生の腕に手を絡めた。
「はぁっ……ああっ……せんせっ……せんせぇえ……あん、ああっ、いくっ……ああっ、あっ、あぁああああっ!」
絶頂を迎えた俺の体はビクビクと痙攣していた。
射精はしていないけれど、イッたのは明らかで、ただいつもと違い、ふわふわと快楽の波に飲まれつづける。
片山先生のも脈打っているような気がした。
俺のナカでイってくれたみたいで、ゆっくりと片山先生のモノが引き抜かれていく。
「射精、したかったですか?」
「はぁ……あ……だいじょうぶ……です……してないのに……すごい……満足感みたいなものが……はぁ……」
すでに身も心も蕩けきっていた。
寝転がったままゴムの処理をする片山先生をぼんやり見つめる。
「片山先生は……その、ゴムはあった方が好き……ですか」
ついそんなことを聞いてしまうが、そもそも好きとかの問題ではないのかもしれない。
「す、すみません。変なこと聞いて。えっと……なんていうか、直接入れるのは……抵抗あるのか気になったというか……」
「抵抗があるわけじゃないです。ただ、繋がったままイきたかったもので……さすがにあんなに奥で出してしまっては後が大変でしょうし……」
俺のためにつけてくれたのだと解かると、ぐっと心を掴まれてしまう。
しかも、繋がったままイきたかったなんて。
起き上がると、俺は片山先生の体にぎゅっと抱き着いた。
「すみません……どうしても、こうしたくて……」
「はい」
「あの……これからも俺にいろいろと教えてくれますか……」
「私でよければ……大した知識も技術もないですけど」
そんなことはないと首を振る。
メスイキにしたってそうだけど、なにより本当のセックスを教えてくれた。
これまでのセックスはただの性処理で、全然違うものだと実感するのだった。
|
|