和也くんと二人きりで、部屋に残されてしまう。
「……あ…和也く……」
ベットで寝転がってる和也くんの横に立つ。
「……昼は…その…ごめん…」
「……ん……」
やっぱ不機嫌そう。
どうすればいいの…??
「ねぇ…俺じゃ、駄目なわけ?」
寝転がったままで、和也くんが言う。
「…駄目じゃ…ないよぉ……いきなりでびっくりしてっ…俺、その…したことないし……」
「…誰とも? いままで付き合った奴は?」
少し…やっぱおどろいてるみたい。
「…うん…そのせいで…いままでフラれちゃってるから」
……まだ、ちょっと不機嫌そう。
「…朔耶くんのお兄さんが言ってたさ…俺としかする気ないって……」
やっぱ聞いてたんだ。もう、春が変なこと言うからっ。
しょうがなく頷いてみる。
もう、恥ずかしくって顔あげらんないよ…。
「和也く…俺…もう、嫌がらない…から………」
恥ずかしいのを我慢して喉の奥で詰まりそうな言葉を必死で口に出す。
「…じゃあ、ズボン…脱いでくれる?」
寝転がったまま、真剣な顔で俺を見上げる。
「…え……」
何…言ってるの…?
「俺が脱がすとまたいやがられそうで…ちょっと出来ない」
そんなの…って…
自分でなんて…
「…朔耶くんがイヤならいいよ。今日はもう、寝ようか」
イヤ…
和也くんの前で自分で脱ぐなんて…
意地悪で言ってるの? それともやさしさからなの?
でも、このまま寝ちゃうのもイヤ…
やりたい…っていうわけじゃないけど…
やりたくないわけでもなくて…
このまま、和也くんとの距離が遠ざかってしまいそうでイヤ…。
「……和也く…電気、消していい…?」
「よく見えないじゃん…?」
「でも…っ…」
よく見えないから、いいのにっ……。
イヤならいいって言われそう…。
「イヤ…?」
「…イヤじゃ…」
じっと見つめられる視線が痛くって、ベルトに手をかける。
寒い時に手がかじかむような…
あんな感じ…。
手に力が入らない。
早くしないと呆れられそうで、急ごうとすると余計に外せなくって…
目線を和也くんの方にやると、バッチリ俺の股間の方を見ているようで、すっごく恥ずかしくって…。
それだけでドキドキして硬くなっちゃう…。
チャックを外すと、ベルトの重みでズボンがその場にストンと落ちる。
続けろと言わんばかりに見てくるので、どうにも断われずに下着もぬいでしまった。
和也くんは何も言っていないのに、気迫に押されちゃって下着まで脱いで…
何やってるんだよぉ…俺…。
和也くんに『下着は脱がなくてもいいんだけど?』とか言われたら…。
そんな心配はよそに、和也くんはなにも言わずにただ、俺の方を見ていた。
長めにシャツの下では、もう硬くなったペニスが上を向いてしまっているのがわかる。
恥ずかしい…よぉ…。
急にベットから和也くんが起き上がったのでビックリして一歩退く。
「…おいで…?」
和也くんに誘われるがままにそっちへ行くと、ベットに深く座った和也くんの前に座らされた。
後ろにいる和也くんが気になるんだけど、まともに振り返れない。
「…じゃ…シャツも脱いで…」
後ろから耳元で囁くように言われると、ゾクリとして…
なんだか断われないし…
頷いて、ゆっくりと…一番上のボタンに手をかけた。
その時だった…。
和也くんが、俺の耳をやさしく咥えて舌で舐めあげる。
「っ…ぁっ…ンっっ…」
「…俺のことは無視して続けて…?」
そう言って、なおも耳を舌で舐めあげる。
耳元で…ピチャ…とかいやらしい音がして…
首筋に吸い付くようにキスをされ、和也くんの手が太ももを撫でる。
「あっ、ぁっ…っ」
「…脱げない…?」
そう言われると、早く脱がないと…って焦ってきちゃう…。
首を振ると、必死ですべてのボタンを外した。
するとシャツを掴まれ脱がされてしまう。
「っ…和也くっ…」
「かわいいね…ココ…もう勃っちゃってるんだ…」
後ろから…勃っちゃってるのをわざわざわからせるかのように、裏筋をゆっくりと指で撫で上げる。
「ひぅ……ぁっあ…っ…やだっ…見な…で……恥ずか…しいよぉ…っ」
指を絡ませられ、軽く扱きあげられると、過敏に体がびくついてしまう。
「やっ…やぁっ、あっ…あ…っ…ンぅう…」
体が…こんな風にビクンって、跳ねるのってすっごい恥ずかしいよぉ…。
和也くんは空いてる方の手を、俺の膝裏に滑り込ませると、俺の片足を持ち上げてベットの上に上げてしまう。
それも、和也くんの足を跨ぐような感じで…。
「…やっ…やだぁっ…和也くっ」
ペニスからいったん手を離して、もう片方の足もベットの上に乗せられ、開脚状態…。
開かれすぎた足は、後ろに和也くんがいるせいもあって、自分の足だけの力ではどうにも元に戻せなかった。
こんなのって……
恥ずかしい…。けど、足、開かされるのってなんか…気持ちよくって…。
…ってなに考えてるのっ!?…俺…。
また…ゆっくりと和也くんの手で擦りあげられると、溢れてきちゃう先走りの液でいやらしい音が部屋に響く。
「はぁっ…ぁっ…あっっ…」
「ね……朔耶くんのココ…濡れてきちゃってる…」
そう言って、擦り続けながらも余っている指で亀頭を突いて示す。
「やっ、くっ…やぁっ…言わっ…」
「ほら…濡れて…俺の指に絡みつくみたいで…」
っ…自分でもわかってるからっ…
「…っ言わなっ…でよぉっ……やっ…」
こんな…ちょっと擦られただけで…いやらしいよぉ…。
「……言わないで欲しいんだ…?」
「ひっぅっ…あっ…んうっっ…」
止め処なく口を出る喘ぎ声を殺す事も出来ず、必死で頷いて応えてみせる。
「…わかった…言わない。でも…朔耶くんって言われて感じちゃうんだ?」
軽く笑われた様に思えた。
でも…ホント、言われて感じちゃって…いやらしくって、恥ずかしい……

和也くんが言わなくても、クチュクチュと、和也くんの指が先走りの液に絡まる音が響いちゃってる。
駄目…もう恥ずかしいの限界…かも……
思考が定まらなくって…わけわかんなくなってきた…。
擦りあげられながら、もう片方の手で袋をやんわりと掴んで揉みしだかれると一気に射精感が高まる。
「あっっ…やぁっっ、…ソコ…駄目っ…っっ…」
「どうして…?気持ち…よくない…??」
「はっ…ぁンっっ…だってっ…」
もう……イっちゃうよぉ…
ただでさえ、大好きな和也くんにこんな風にされて、イきそうなの、必死で我慢してたのに…
「だって?」
その行為を続けながら、和也くんが聞く。
そんな事…言えないよぉ……
でも、言わないと、ホントにもうイっちゃう…
「…あっ…あっ…和也くぅんっっ…」
「何…?」
「っ…ぁっっ…もぉっっ…でっ…出ちゃう…よおっっ…」
そう言ってしまうと、すでに緩んでしまっている涙腺から、続けざまにポロポロと涙が溢れてくる。
やだやだやだ……
なに言ってんのっ??
「朔耶くんは…イきたくないんだ?」
「あっ…ひぁっ…えっ…?」
っ…たしかに…俺、出ちゃうから駄目…みたいな事言ったけどっ…
ココで…和也くんの手の中で出しちゃったら恥ずかしいけどっ…
こんな状態でやめられたら…つらいよぉ…
それなのに和也くんは何か取り出して、俺のペニスの根元と袋に取り付ける。
キツく食い込む感じ…。
「はぁっ…あっ、あっ…なにっっ」
「ん……朔耶くんがね…イきそうになっても、止めてくれるからね…」
「あっ…あっ…」
やだ…そんなのやだよぉ…
「もし、気がかわってイきたくなったら言ってね…。外してあげるからさ…?」
「くぅンっ…ぁっあっ……う…ん…っ…」
どうして…俺、『うん』とか言っちゃったの…??
それって、つまり『イきたい』って言うまでイかせてもらえないんじゃんっ??
そんなの…恥ずかしくて言えないよぉ……。