ベンチで、俺の隣に座る雪之のシャツの中に手を入れて胸元を撫で上げる。
「んっ……」
「体、冷えたな。あっためてやるから」
「やめっ……」
「なにが?」
ズボンのボタンを外し、チャックを下ろしていく。
取り出した雪之のモノを手でそっと擦りあげてやった。
「っこんな場所で……っなに、考えて……」
「待たせちゃったから?」
「それは、この場所でやる理由になってません。やりたい……だけみたいで……っ」
「まぁだそんなこと言う?」
 何度も擦ってやると、俺を引き剥がそうとしていた雪之の手から力が抜けていく。
 俺は、ベンチの前にしゃがみこみ、雪之のモノに舌を這わした。
「っ桐生……っ」
「ん……?」
「っっ……やめっ、ぅんっ」
「どうした? 久しぶりで感じすぎる……?」
見上げた雪之は余裕がないようで、涙を浮かべて俺を見下ろす。
「あっ……んっ、はぁっ……」
口を離すとベンチに座り直し、横から硬くなっている雪之のモノを指先で撫で上げた。
「んっ……」
「……しよ?」
雪之は俺を見ずに、そのまま頷いた。

さすがにこの季節、外でこのままやろうとは思わない。
俺は、雪之を自分の車へ乗せて、人気のない堤防沿いへと止めた。

車での移動中、雪之がずっと緊張しているのがわかって、それがまたかわいくて。
なぁに俺、若い子並に欲情してんだか。
いや、彼女ですからね。

「後ろ、おいで」
俺らは二人で、後ろの座席へと移動し、そのまま雪之を押し倒した。


ズボンと下着をそっと剥ぎ取っていく。
雪之は少し不安そうに俺を見上げるだけ。
「どうした?」
「いえ……別に」
「なに。言えよ」
「別に……なんでもないですから」
 ……そう言われてもな。
 なにかあるって雰囲気が出まくってるんですけど。

 足の太ももを撫で、付け根の奥を撫でると雪之の体がピクンと跳ね上がった。
また不安そうな目。
 ああ。なんとなくわかったかも。
「……雪之さ。今日、俺と会いたいって言ってくれただろ。……ちゃんと、昨晩慣らしてきた?」
 図星と言わんばかりに雪之の目が一瞬見開く。

 そう。してないってことね。
「頻繁にやってた高校時代とはわけが違うんだよ。それに今日は俺が誘ったんじゃない。お前からだし。慣らしてねぇの?」
 後ろの窪みを指先でツンツン突きながら問うと、そっと顔を逸らしてしまう。
「ん……」
「後ろ使って一人Hしましたって俺に言うくらい、恥ずかしくないだろ」
「っ……してな……」
 また、不安そうに俺を見て、そう教えてくれる。
 いやもうわかってましたけど。

「もう1回。ちゃんと言って」
 ゆるゆると、入り口付近を指で撫でると、それだけで雪之の息が荒くなっていた。
「ぁ……んっ」
「聞こえなかったんだけど。ちゃんと慣らしてあるんだ? じゃ、このまま入れちゃおうか」
「っやめっ……」
「なんで」
「っ……慣らして……ないんで」
少し顔を歪めて悔しそうにそう言う姿、大好きだったりするんだよな。
 やっぱ、俺ってサドなのかなぁなんてしみじみ思う。
 なんだかわくわくしてくるし。
「雪之が慣らしてきませんでした、すみません、お願いしますって言ってくれたら、俺が慣らしてあげようかな」
 そう言うと、キっと俺をにらむ。
「……ふざけないでくださいっ」
 そ、これ。俺が好きなの。
 にらまれて好きって、やっぱマゾなのかな。
 わかんないけど。
「言えないんなら、じゃあ、いまから自分で慣らそうか。待っててやるよ」
「なに……っ」
「だから、お前がいまから自分の指突っ込んで慣らすんだよ」
「そんな……そんなにしたいわけじゃないですし」
 あ、開き直った。
「じゃあ、やめる?」
ホントにやめるって言い出しそうだな。
「……俺はしたいよ」
 そう付け足しておこう。

「だったら……」
 俺がやれって?
「したいから。このまま突っ込んじゃおうかな」
 ぐっと、指先に力を込め、乾いたまま少しだけ押し込んでいく。
「ひぁっんっ! ん、待っ」
「キツ……」
 第二間接くらいまでは入ったか。
 痛いのか雪之の顔が歪んでいた。
 そのまま、指先を軽く動かしてやると、体を震わせ俺の腕を掴む。
「んっ……ぅんっ…あっ」
「……へぇ。痛いんじゃねぇの?」
「ぃたっ…ぁっ…ンっ」
「それ、お前の痛い声なわけ?」
 抜き差ししない限り、痛みはすぐ治まるだろう。
 浅くだが、入っている指で中をゆっくりかき回していく。
「ぁあっ…んぅ……っやぁあっ」
 嫌だと言うよう顔を左右に振る。
「いや? じゃあ自分でする?」
「やっ……だっ」
「だったら、どうすりゃいいのかわかってんだろ」
 指を止めると、それでも息を荒げたまま薄目で俺を見る。

「っ……ん」
「なに」
「……して……っ」
 雪之は両腕で顔を隠してしまっていた。
「なにを」
「………慣らして……」
「なんで」
「自分で……してないんで」
 泣きそうな声出しやがって。
「どうしよう?」
「……っんっ」
「……なんで締め付けてんの?」
 久しぶりだしなぁ。
 俺の指、入ってるだけで気持ちいいとか?
 きゅうきゅうと中で締め付けて、腰が軽く揺れている。
「んっ……んっ」
「……雪之、俺の指で一人遊びする気?」
「違っ……ぁっ…」
「じゃあ、腰、揺らすのやめて」
 そう言っても、一向に止めてくれる気配がない。
「ぁっ…んっ…ンっ」
 あいかわらず、顔は隠したまま。
「なあに。雪之ちゃん、もうイきそうなの?」
「はぁっ…んぅっ……んっ!」
 ガリっと俺の腕に爪を立てられる。
 まあ服の上からだけど。
「もう1回言うよ。腰、止めて」
 やっと、俺の言うとおり、腰を止めるが、中を何度もひくつかせる。
「そう。いい子だね。で、さっきの続き。自分で慣らしてなくて。俺にしてって?」
 隠れた腕の隙間から、雪之が頷くのがわかった。

「じゃあ、自分で擦ってイって。そしたら、それ使って後ろぐちゃぐちゃにしてやるから」
 雪之って、言葉で感じるんだろうなぁ。
 中に指入れたままだとそれがよくわかる。
 ぐちゃぐちゃにしてやるって俺の言葉に反応するようソコが締まっていた。
 ゆっくりと雪之の手が、自らの股間に伸びていく。
 その腕を空いた手で取り、引き止めた。
「ぐちゃぐちゃにして欲しいんだ?」
「んっ……っ」
「なに素直に手、出してんの? 自分で自分の擦ってる姿くらいなら、俺に見られてももう恥ずかしくない?」
なにも言えないのか、片方の腕だけで顔を隠したまま、歪む口元が見えた。
「ああ、それとも後ろで、ちょっと指入れられただけでイっちゃいそうなのカモフラージュしたい?」
 嘘発見器ですかってくらい、きゅっと締め付けて反応を示す。
 肯定ですね。
「さっき自分で腰揺らしてイきそうになってたくせに」
「……ぁ……っ」
 あぁ、腰浮いてきてるし。
 動かしたいんだろうなぁ。
 少しだけ、中の指を動かしてやると、触発されたようにゆらゆらと腰を動かした。
「んっ……んぅっ!」
 くねくねとした腰つきがいやらしくてそそられる。
 ホント、エロい体してるよな、こいつ。
「はぁ…っあ……っ」
 雪之の腰の動きにあわせるみたく、指を緩く動かし続けていると、腕の隙間から雪之が俺を伺う。
 泣きそうな目で、俺を見て。
 正直、この目にはゾクゾクさせられた。
 雪之はいつも、イきたいとき、もっとして欲しいとき、俺の表情を伺ってくる。
 だから、それがまるでねだっているように見えて仕方が無い。
「んっ…ぅんっ! ぁあっ…っあっ」
 イきそうだな、こいつ。
「……言うこと言わなきゃ、マジでいじめるから」

 そう言うと、わかっていたように、顔を逸らしそっと目を閉じる。
 涙が頬を伝っていた。
「っ…ンっ…ぃくっ」
 かわいいな、ホント。
 雪之が『いく』って伝えてくれるの、ホントたまんなく好きだ。
「んっ……ぁっ……はぁっ……いくってっ……」
「ああ、聞いてるよ」
 そっと、いままで掴んでいた雪之の腕を離し、すでに先走りで濡れている雪之のモノを指先で撫でる。
「んーっ! あっ」
「いくって、どっち? 後ろだけでさ。出さずにイきそう? それとも、出そう?」
 うるうるした目で、俺のこと睨んでんのか、見つめてんのか。
 どっちにしろ、ぼやけてんだろうな。
「もうっ……」
「駄目。まだイっていいっつってねぇだろ」
「ぁうっ……あっ……やっ、ぁあっ、んぅんんんっ!!!」

 我慢できなかったのか、結構派手に雪之がイってしまう。
 たくさんの精液が、溢れてなかなか止まらなかった。

「んっ……ぅっ」
「あーあ。たくさん出ちゃったねぇ。我慢出来なかったの?」
「ぁ……っ」
 ああ。
 これで、いじめる口実が出来た。
 どうしようかな。