6時間目は先生が出張のおかげで自習だった。
教室内も、もちろんざわついていて、うるさいことこの上ない。

一応、出されていた課題のプリントを解こうとするが手に付かなかった。
俯く俺を、前の席から、良介が覗き込む。
「…っ…んっ」
「あーあ。もうすぐ涙、落ちちゃいそう」
からかうようにそう言って。
俺の手に、手を重ねる。
「っン!!」
それだけでの、体がビクついてしまうのは、さっきの休み時間に良介に入れられたローターのせいだ。

俺の中で、焦らすように中途半端な刺激を送り続ける。
「良…介っ」
「なぁに?」
良介が、俺の手をいやらしく撫で回して。
ゾクゾクしてたまらない。
俺は、良介に触られていない方の手で、口を押さえた。
「んっ…ぅんっ…」
涙が溢れる。
目を瞑ると、課題のプリントに涙が落ちた。
足もガクガクする。
俺の手に指を絡めて。
もう片方の手が、落ちた俺の前髪をかき上げて、耳にかけてくれる。
「っンっ…うんっ…」
「…いいもの見せてあげようか…?」
そう言って机の上に青くて四角い携帯くらいの大きさのなにかを置く。
「ね。知らなかった? そのローター、遠隔操作のヤツなんだよね」
そう言うもんだから、俺は反射的に、前に置かれた機械を取り上げようと試みる。
が、そんなの不可能に決まってる。
良介が先に取り、俺を見ながらゆっくりと、ボリュームを上げていく。
当たり前だが、それに比例して中の刺激が強くなるのを感じた。
「んっ…んっ…ぅんっ」
「ねぇ、物足りなかったでしょう? いままで。もうちょっと強くして欲しいって、思ってたでしょ」
確かに思ってはいたが、この場所でイくわけにもいかない。

「ぁっ…んっ…」
俺は勢いよく席を立ち、ドアへと向かう。
椅子の倒れた音が響いて、数人が振り返ったように思えた。
だけれど、んなのに構っちゃいられない。

まともに歩けないけれど、教室を出るくらいなら。

教室を出て。
急いでいてもちゃんとドアは閉められた。

当然のように中でのローターの刺激が強まる。
もともとおぼつかなかった足元。
無様にも、廊下で俺は座り込む。

「んっ…ぅんっ…」
両手で口を押さえて。
教室から誰も出てこないのを祈った。
せめてトイレまで。
そう思うのに、立ち上がれない。
「んっんぅっ…んーーーっっ」

その場で、イってしまい、頭がくらくらした。
いろんな意味で涙が溢れる。

それでも、ローターの刺激は収まらない。
俺は左手で口を押さえたまま、早く抜いてしまおうと、下着の中に右手を突っ込み、ローターのコードに手をかけた。

「ぅっ…くっ…んぅっ」

すると、頭を突かれる感触。
振り返った先には、良介。
「ぁっ…はぁっ」
「まったく、自分のコトだけに夢中ですか」
ドアが開いた音に、まったく気付けなかった。
「あっ…良介…っ」


他のクラスメートじゃなくてよかった。
万が一、他のクラスメートだとしても、俺がこうなってるのは良介のせいだって、わかってくれるかもしれないが。

前に回った良介は、俺の頭を突いただろう鞭の先で、俺の右手を突く。
「なにしてんの、この手」
「はぁっあっ…良介ぇっ…止め…っ」
めずらしく言葉通り、良介は中のローターの動きを止めてくれていた。

鞭を左手に持ち替え、空いた右手を俺の右手に重ねてから、俺のモノを掴みあげる。
「んっ…ぅんっ…」
「あぁあ。ぐちゃぐちゃだ。イっちゃったの? こんなところで。…恥ずかしいねぇ、悟」
耳元でそう言われ、体がビクついた。
恥ずかしいこと言われてるのに、体が変に反応する。
それが、良介にバレていそうで。
いや、実際、バレてるだろう。
耳元で軽く笑われる。
「どうしました? 悟。まぁたココ硬くして。恥ずかしいの自覚したら、感じた?」
「っ…違…っんっ」
何度も何度も、良介の手で擦りあげられる。
自分が出した精液が絡む感触と。
振動はないにしろ、俺の中に入りっぱなしの異物感で、体中が熱くなった。

「じゃあなに? 恥ずかしくないの?」
俺は、首を横に振るがもちろん、良介は満足しない。
「…言葉にして言えって」
ほら。
わかっていたことだけれど。
「んっ…はぁっあっ…はずかしぃっ…」
「恥ずかしいの?」
「っはぃっ…あっ」
「ふぅん…」
満足そうな良介の声。
焦らすように亀頭をぬるぬると指が滑っていく。
「で。恥ずかしいのに感じるんだ? 気持ちイイの?」
「っ……んっ…あっ…ぃいっですっ…あっ…ぁあっ」
こんなこと、言わされて。
恥ずかしいと思えば思うほど、感じて、よけいに恥ずかしくて。
悪循環だ。
良介が満足そうにするからだ。
その笑みを見ると、ものすごくゾクゾクする。

「…廊下でそんな声出しちゃ、はしたないですよ」
楽しそうにそう言って。
強く俺のを擦り上げていく。
「んっんっ…はぁっ…んっ…ぅんっ」
「しょうがないですねぇ。生徒会室、行きますか」
そう言って手を離してくれる。

頷く俺の目の前に、良介は右手を差し出して。
「悟の精液でべとべとです。どうしてくれます?」
糸を引くその指先のぬめった液を、自分の左手で拭おうとするが、その手は鞭で叩かれ制される。
「…学習能力ゼロですか」
冷たくそう言い放ち、俺の口を撫でる。
「舌使いなよ…」
「………ん…」
俺は手を使わず、舌で良介の手についた液を拭っていった。
良介が望むように、舌をたっぷり指に絡めて。

一通り、舐め尽し、良介も満足したのか手を引いてくれる。
「じゃあ、行こうか。はい」
そう言い、鎖のついた首輪を渡される。
「な……っ」
「つけてください。そのまま、四つんばいで歩いて、ついてきて」
「んなことっ」
反論しようとする俺に良介は冷たい視線をぶつけた。
なにも言えなくて。
しょうがなく首輪をつける。
「……良介…。立って…歩いていい?」
「立てるの? 立つ余裕あるなら、ローター動かすけど」
そう言って、後ろに入ったままのローターの電源を入れる。
「んぅっんーっ」
軽めの振動だが、足に力が入らなくなっていた。
なんとか、立つことは出来そうだけれど。
これで立ったら、もっと振動強くされるだろうし。
生徒会室まではそんなに距離も無い。

しょうがなく俺は四つんばいで足を進めた。
中でローターが刺激するもんだから、弱った年老いた犬みたいだなと自分でも思う。
体が震えて、力が入らなかった。

「遅い」
そう指摘され、俺の首に絡まる首輪と繋がった鎖を引っ張られ。
俺らは生徒会室まで。

中に入り、良介がドアを閉めてくれる。
振動を少し緩められ、焦らすようにわずかな痺れ。
その状態で、良介は俺を見下ろす。
「…脱ぎなよ」

座り込んだまま、それにしたがって、衣類を脱いでいく。
全部。
緩やかにローターが中を刺激して、頭がボーっとした。

全裸で、床に座り込む俺を見下ろして。
「…じゃあ、僕は、課題やるから。悟はそこで自慰でもしてて?」
そう言い放つ。
「え…」
近くにあった椅子に座り机に向かった良介は、なんでもないみたいに、教室から持ってきたらしいプリントに目を通していた。
「良介…っ」
「教室で、我慢出来なくて、勝手に飛び出したのは悟でしょう? 悟の分も、課題、やっといてあげるから」
そう言って、俺を机越しにジーっと見る。
「…このまま一緒に、教室戻りたい? ……しなよ…」
睨むようにしてそう言われ、俺は、ここで2人きりの方がマシだと。
もう何度も見られてきている行為だ。
良介に見られながら、自分のモノを擦り上げていく。
「んっ…ぅんっ…」

俺がやりだすと、良介は課題に手をつける。
たまぁにチラっと確認するだけ。
ローターは、どうでもいいくらいに緩すぎる刺激。
痺れて、すでに感覚が麻痺していた。
「はぁっ…んっ」
想像力が豊かなわけでもない。
イけずに、焦らされるような感覚だ。

手を止めて、良介を確認する。

「…なんですか」
「良介…っ。こんなん…出来ないって…」
「なんでですか」
「…なんか…っ……」

わざとらしく良介はため息をついて、俺の前まで来てくれる。
しゃがみこんで、俺を見て。

「で? どうして欲しいの?」
優しくそう聞きながら、俺の頬を撫でてくれる。
「はぁ…っ良介っ…っ」
「…涙まで流して……。見ててあげるから、してごらん…?」
「んっ…」
もう一度、自分のを擦り上げていく。
近くで良介が見ているというだけで、何倍も感じてしまう。
「はぁっ…あっ…」
良介は俺の頬を両手で掴んで、正面からジっと俺を見ると、企むように舌なめずりをした。
「んっあっ…やっ」
「自分ひとりで、僕の前でイって…」
「はぁっあっ…良介っ…んっ…」
「イきそう?」
「んっ…あっ…んぅっ…ぃくっ…やっやあっ」
「イく顔、見ててあげるから」
顔を逸らしたいのに、良介がそれを許してくれない。
「やっやあっ…良介ぇっ」
「見て欲しくないの? 僕が見てないと、イけいないんでしょう?」
「んっはぁっ…やっあっ…あぁあああっっ」


イってしまった俺を押し倒して、ローターを引き抜く。
上から見下ろされ、圧し掛かられて。

胸の突起に舌を絡ませて、余ったもう片方の突起へと爪を立てる。
「はぁっあっ…んっ」
「悟…。2学期になったら、部活にはもう顔出さないんでしょう…? 水泳の授業も終わりだ。ココに、ピアスつけていい?」
「っんっ…やっ」
「そぉ…? じゃあ、今度、勝手につけるね?」
俺に選択権はないのだろうか。
「良介ぇっあっ」
「授業サボって、生徒会室でHしてんの…。こういうの、興奮しません?」
少し楽しむようにそう言って、指を俺の中へと差し込んでいく。
「ひぁっあっ…んっんーっ」
奥までキてる。
体中がゾクゾクした。
「良介っ…良介ぇ…っ待ってっ…」
「……なんで待たなきゃいけないわけ?」
「んっ…まだっ…あっ」
「イったばっかでキツい? イきたいだとか、待ってだとか。んな我侭言わないでください」
俺を無視するというよりは、あえて反発するように、2本目の指を差し込んで中を探っていく。
「ぁああっ…やっやめっ…はぁんっ…あっあっ」
「いやらしい声だね…悟…」
「良介ぇっ…やっ…あぁあっ」
「いくら敏感だからって、あんまり先イってると怒りますよ」
そう言って、俺の中から指を抜き、立ち上がる。

ジっと見下ろすもんだから、俺も起き上がり、良介のモノを取り出そうと、ズボンのチャックに手をかけた。

と、その手を、良介の鞭が弾く。
「っ!!」
「…今日さぁ。2回目だろ。あんまイラつかせんなよ。お前、首輪付けてんだろ。わかってる?」
「ごめっ…つい」
良介が俺のこと睨んでいそうで、顔があげれない。
「ごめん…なさ…」
「…いいですよ。いちいち謝らなくて」
ため息をついて、俺の頭をそっと撫でてくれる。
俺はそのまま、引き寄せられるようにして、両手を床に付き、口で良介のズボンのチャックを下ろす。
ボタンも、口で外して、下着の上から甘噛みし、物量を確認する。
「良介……」
「はあ?」
「良介…先輩…っ」
「……まぁいっか、たまにはそれでも。懐かしいし。なぁに?」
「……下着…降ろして貰っていいですか?」
勝手に手を使おうものなら、また鞭ではじかれるに決まっている。
良介のことを考えながら、探り探り、慎重に行動しないといけない。

「どうして?」
「……っ良介先輩の…舐めたいんで…」
「ふぅん…」
少し満足してないような返事。
「舐めさせてください…」
「…いいですよ」
分かりやすく、敬語で答えてくれて。
下着を下ろしてくれる。

露わになった良介のモノに舌を絡めて。
咥え込み顔を前後に動かしながら、吸い上げて、硬さが増すのを感じ取る。

このまま、イかせることも出来るけれど、自分の中に入れさせた方がいいのだろうか。
口を離して、良介を見上げてみる。

もちろん、どっちがいいか、良介自身に聞くことなんて出来ない。
自分で考えろとか言いかねないし。

「っ…これっ…入れて…ください」
「欲しいの?」
「はい…。欲しい…」
良介の満足しそうな言葉を選び誘い込む。
「ふぅん……。四つんばいになって」
少し物足りない様子。
四つんばいになり、良介を振り返る。

良介の手が、太ももを撫でて、お尻を緩やかに掴み、俺は覚悟を決め、前へと向き直った。

だけれど、しばらく尻を撫で回して、
「もうちょっといやらしく出来ないの?」
そう言い放つ。
「え…」
「物足りないっつってんの。ただ、四つんばいになってるだけじゃん。言われたことだけするの? 悟は」

やっぱり、ただ、自然にやるだけで満足するようなやつじゃないんだろう、こいつは。
わかってるけれど。

俺は、自分の首輪に繋がった鎖を手に絡めて、上体を床に近づける。
肩が付くくらいに。腰だけを突き上げるような格好だ。
自分の体の下から、鎖が絡んだ手を伸ばし、足の間からその手を出して。
自分の後ろの蕾へと指先を這わす。
「ここっ…に…くださぃ…っ」
「なにを?」
良介先輩…じゃ、せいぜい80点…。
100点ではないのだろう。
「…ご主人様…の…おちんちん、入れてください…」
「悟は、淫乱じゃないんだから、せめて考えてそれくらい言ってくれないとねぇ」
「…ん…」
「まぁ、だいぶいやらしくなってきてくれた方だと思うけど? 感じやすいことは感じやすいし」

一応、合格点だったのか、ゆっくりと良介のが中へと入り込んでくる。
「ぁああっあっ…んーっ」
「もっと、楽しませて…? ちゃんと、言って? じゃないと、あとで虐めちゃうよ?」
楽しむように、さわやかにそう言いながら、どんどんと奥に入り込む。
「や…っめっぁああっ…待っっ」
「また、待てとか言うんだ?」
「あっ奥はっ…んーっ…あっ…だっめっ」
「奥は駄目って、じゃあ、入り口でうろついてろって言うんですか?」
「あっぁあっ…熱っ…」
奥まで入りきったソレが、少し退くと体中がゾクゾクして、頭がくらくらした。
「はぁんっ…やっあっやあっ」
良介は、ゆっくりと、奥の方まで入っては、退いてを繰り返す。
不器用に俺は、それを変なタイミングで締め付けては、軽く良介に尻を叩かれていた。
「何度やってきてるんだか。俺が抜くときに締めて、入れるときに緩めるの」
「はぁっあっ…ぁんっ…ごめっっ…ぅあっ…んっ」
「ばぁか。力抜きなって」
上から目線でそう言って、今度は軽く前後に揺さぶられる。
「ぁっあっあんっ…やっ…そこっ」
前立腺の近くを焦らすように突かれ、体が大きくビクついた。
力が入らない。
焦らされるような、中途半端な位置なのに、それでも、イってしまいそうになる。
「やぁっやっ…あっあんっ…ぃくっやっらめっ」
「駄目」
わかってる。
良介がイくまで。
それに、自分だって中途半端にイかされたくない。
「はぁっんっ…やっぁあっもぉっ…良介ぇっ」
「違うだろ」
早く、良介がイってくれないと。
このまま、そんなとこ突かれ続けたらおかしくなる。
「はぁっあっ…ご主人さまぁっ…あんっ違っ」
「違うって? ここじゃなくってぇ。ここかなぁ?」
「はぁんっそこぉっ…ぃいっあんっ…そこっもっとぉっ」
自分からも腰を振っているのが理解出来る。
が、もちろん、止めることなんて出来なかった。
ピンポイントの場所を突かれ、イってしまいそうになる。

良介は?
「あっぁんっ…もぉっだめっ…あっキてっ中っぁあっ」
「中で、イっていいの?」
駄目って言っても出すくせに。
「はぃっあんっ…出してぇっ…あっいっぱいっ…あんっおねがぃっあぁあっ」
「じゃあ、奥で、たくさん出してあげる」
スピードがアップして、何度も突き上げられると、限界だった。
「っあっ…らめっ出ちゃうっやっ…あぁあっ…あぁあああっっ」


大きな声をあげてイってしまう俺の中へと、熱い良介の精液が流れこむのが理解できた。
「はぁっ…熱…っ」
「満足した…?」
「…は…ぃ…」


いつも行為の後は、最中のことを思い出したくないと感じていた。
だけれど、忘れられそうにない。

自分が、どれだけの醜態をさらしたか。
いっそ欲望に負けて、わけもわからず口走ってりゃいいものの。
まぁ、一部、そういう部分はあるけれど。
終わったら、すぐ、頭を切り替えられたらいいのに。

理性のある中、良介に合わせて、変なことを口走ってしまうわけで。

なんで俺、こんなに良介に気を使ってるんだろう。

「良介……」
「なぁに?」
「……もっと…気楽にやりたい」
「……初々しく、ほのぼのHでもしたいって言うんですか」
なにも言えずに黙っている俺を、肯定だと受け取ったのか、良介はため息をつく。

良介の望むようにしなければ、嫌われるんじゃないかと思って、いつも言えずに溜めていたことだ。
別に、ほのぼのしたいわけではないけれど。
気を使いすぎるのに疲れただけ。

良介の手が伸びて、叩かれるのかと、つい身構えていると、その手が、頬をそっと撫でる。
「悟…。僕は悟が好きなんだよ」
「…ん…」
「恐がってるね」
俺が、良介を…?
「別に、恐くは…」
「我侭言ったら嫌われるんじゃないかって、顔してるけど。違うの?」
良介は恐くないけれど。
良介に嫌われるのは恐いって、確かに思ってる。
「……それは…」
「言っていいよ。嫌いになんてなりませんから。今日の悟は、ずーっと僕に気を使ってましたね。わかりやすいですよ。僕のことで、いっぱい考えこんでくれる悟を見てるのはもちろん好きだけど、苦しいなら無理しないで…?」

そう言い終わると、そっと口を重ねて、舌を差し込まれる。
「んっ…」
甘ったるく、舌を絡め取られて、クラクラした。
「んっ…ぅんっ…」

あぁ、俺が気を使ってるっての、バレちゃってるんだ?
わかってくれてるんだ…?

そんなこと言っても、結局、良介は俺にいろんなこと要求するくせに。
こんな甘ったるいキスされたら、全部、忘れそう。

「たとえば、悟が、僕の言うように出来なくても、嫌いになんてならないから。調教できない自分を恨むだけです。悟は気にしないで…思いつめないで下さい。…じゃあ、今度、久しぶりに、ほのぼのHでもしましょう…?」
調教するって肯定されてるようなもんだけど。
でも、いっつもいっつもサドくさいのに。
俺が本気で悩んでいるときだけは、優しく頬にキスしてくれる。

だから、俺も、この人のこと、嫌いになれないんだろうな。

……結局、俺も、良介が望むようにしたいとか思ってしまうんだけど。
この人が、俺のこと好きでいてくれるのが、やっぱり伝わるし。
嫌いで虐めたりするわけじゃないって、わかってるし。

やっぱり、俺も、どうしようもなく、この人のことが、好きなんだろう。