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アキの代わりになるなどと、つい言っちまって、それから重い気持ちでげた箱まで行った。
「…あ、啓ちゃん。帰ろ」
アキは、あいつを振ったことだとか、そういったことがなにもなかったみたいに振舞う。
俺はというと、もう、苦しくって…。
腰に回された手の感触や、口内を這い回る舌の感触が嫌な感じに残っていた。
「…啓ちゃん…?」
「ん…帰ろっか…」
なんでもないフリをする。
あぁ、でもきっと俺、すっげぇ不機嫌な顔とか、しかめっ面ってやつ?
そんな感じになってそう。
アキと話していても、気が気じゃなかった。


「…啓吾ー…学校、遅れるよ」
次の日、近くの高校に通う2つ上の兄貴が、ベットでまだ寝転がっている俺に声をかける。
「…今日…休む…」
「…なんでやん。気分悪いん?」
「…休みたい…」
自分で言ってて、少し、声が泣きそうみたいになってしまってるのがわかった。
「…じゃぁ…母さんに言っとく…」
兄貴は、理由はあえて聞かずに、俺を置いてキッチンへと向かった。

休もう…。
少し…いや、もっと…?
考える時間が欲しい…。
昨日はあまり眠ることが出来なかった。


あぁ…俺が行かないと、アキは…どうなるんだろ…。
やつらになんか言われるんだろうか…。
1日、休んだくらい平気…だよな…。
そう思ってた。

それなのに、夕方。
ノックされる音に、ドアを開けるとそこには昨日のやつともう一人、そいつの友達がいて…。
「…な…んで…」
「お前の家、知るくらいわけねぇっての…。佐渡の母さんが、お前の部屋、ここだって案内してくれたし?」
余計なことをするなと言いたいのは山々だが、別に母が俺の部屋を案内するのは当たり前のことというかなんというか…。
どうせ、こいつらが、今日休んだ俺の見舞いとでも言って来たんだろう…。

「…昨日のこと、忘れたわけじゃないっしょ…?」
「…覚えてるって…。ただ…今日はちょっと風邪で…」
「翌日に休むとか怪しいよな」
「ホントホント。見え透いた仮病使ってんじゃねぇって」
そう言い終わると、アゴを取られ口を深く重ねられる。
「っんぅ…ン…」
逃げようにも、後頭部に回されたもう片方の手がそれを許さなかった。
手には、そいつの体をどかすほどの力も入らない。
もう、されるがままな状態で、苦しくなって、肉体だけじゃなく精神までもが弱っていく。
口が離れたかと思うと、すぐさま首筋をキツく吸い上げられる。
「っ…ン……ぃっ」
痛いほどに吸い上げながら、片方の手でズボンの上から股間のモノを掴み上げられ、体がビクンと跳ね上がってしまっていた。
「…なにす…っ」
「…嫌がる余地とかないって、わかってる…? ほら、家族に知られちゃまずいだろ…?」
「こんなとこで、続けてたら見られちゃうかもよ…?」
そう言うと、俺の体を押して、部屋へと一緒に入り込む。
閉められたドアから、カギのかかる音が響いた。

一人が俺の後ろに回って両腕を取ると、前に来た奴がそっと俺のシャツのボタンを外していく。
どうにも出来ない状況で、ただ、緊張感だけが走った。
「…緊張してんの…?」
くすくす笑ってそう言われ、屈辱感と羞恥心が高まっていった。
ズボンも…下着と一緒に下ろされてしまっていた。
「お前、口でしてやれよ」
「俺が? まぁいいけど」
笑いを含めながら、2人が相談するのが耳に入る。
前の奴が立ち膝状態にしゃがむと、そっと俺の股間のモノに舌を這わした。
「っ…ん…」
「もっとリラックスしろよ。せっかくだから、楽しみなって」
後ろから、耳元でそっと言われ、自分の体が必要以上に強張っているのを自覚する。
それでも、どうにも体から力が抜けないでいた。
後ろに少し気を取られている隙にも前の奴は俺のモノを口に含みこんでしまう。
「んくっ…ゃめ…」
「お前も、潔いっつーかなんつーか、豪快…?」
そう…だよな。
普通、フェラなんて出来ねぇって…。
とか、そんなん考えてる場合じゃない。
舌先が絡みつくように俺のを舐め回していく。
「ふぅ…っ…ぁ…んっ…んっ」
こんなの、初めてで気が狂いそう。
体が痺れるような感覚さえする。
必死で、手で口を抑えて声を殺していた。
「こっちも、勃ってきちゃってるし…? 結構、やらしいのな、お前」
後ろの奴はそう言うと、俺の乳首を掴み上げ、指先で愛撫する。
「ン…っはぁっ…ぁっ…んぅうっ…」
やばい…。
足がもつれてきていた。
立ってられなくなりそう…とか、考えているうちにも実際に立ってられなくなって、その場にガクンと座り込んでしまっていた。
「…なに…お前。立ってらんねぇの…?」
「人がしてやってんのに、失礼じゃねぇ?」
半ば無理やり立たされて、もう一度、俺のモノを口に含まれる。
「はぁっ…んっ…ゃくっ…ぅ…っ」
こんなんやり続けられたら、イっちゃうそう。
舌が、丹念に少し力強く絡み付いて、手が袋の方を揉みしだく。
「ひ…ぁんっっ…やっ…ぁっ…んぅっ…んーーっっ」
我慢できなくって、とうとう俺は、そいつの口の中に自分の欲望を放ってしまっていた。

恐る恐るそいつの方を見ると、含みのある笑顔で俺を見る。
立ち上がって、俺の顔を掴むと深く口を重ねて、舌と一緒に俺が放った精液を流し込まれた。
「んっ……ん…」
がっちり後ろの奴に捕まれて逃げることなんて出来なくて。
「お前が出したんだぜ…?」
そう後ろの奴に言われると、抵抗する事が出来なくなっていた。
「…飲み込めよ…。それとも、自分の体にそのまま垂らす?」
口を離してそう言われ、このまま口から吐き出すこともできず、含まされたソレを飲み干していった。
だんだんと…悔しいけれど、なんだか泣きたくなってきていた。
プライドなんてもう考えてられない状態。
前にいた奴は俺の髪の毛を掴みながら、ベットに座る。
引っ張られるがままに、そいつの股間へと顔を寄せさせられた。

四つん這いになった俺の腰をもう一人が撫でていく。
ゾクリと自分の体が震えるのがわかった。
「ちゃぁんと、ローションくらいつけてやるから安心しなって…」
そう言うと、アナルに冷たいローションの感触。
「や…め……っ」
少しさまようように入り口を這ったその指先が、ゆっくりと押し込まれていった。
「ぁっ…やっ…んーっ」
少しヌルっとした感触と、異物感が高まって行く。
「う……あっ…っ…やめ…」
「…ほらさ…もっと足拡げろよ…」
いやだと言う隙もなく、無理やり足を開かされ、奥の方まで入り込んだ指に沿ってもう1本、指を増やす。
「ぅんんっ…やっ…イ…っ」
無理やり押しひろげられるソコへの異物感に自分の体がおかしくなるような感覚がして、生理的なのか精神的なのかわからない涙が溢れてきていた。
「…お前は口でやりな…」
ベットに座り込んだそいつはズボンから自分のモノを取り出して、俺の目の前に出す。
髪の毛をひっぱられ、どうにも嫌がれずにそっと、舌を這わしていた。
「ン…はぁっ…やぁあっ」
くちゅ…とか、いやらしい音が耳につく。
「…どこがイイ…?」
少し、からかうように耳元でそう言うと、中を探るように指を動かして行った。
「ひっく…ぅン…ゃ…っはぁあっ…やめっ」
突かれた一点に、ものすごく体が反応する。
ビクンと仰け反った体を見てなのか、少し笑われて、何度も何度もソコを刺激される。
「ゃうっ…やっ…ソコ…やっ…だめ…ぇ…」
「さっき出したのになぁ? もう先走りで濡れてるし…」
前に手をまわされ、先走りを示すかの様に、亀頭を突かれ、一気に射精感が高まっていった。
「あ…っあっ…ぃやあ…もぉ…っ」
「休んでんじゃねぇって」
頬を捕まれ、自分の喉の奥にまで、前に座っていたやつのモノを含まされる。
「んぅ…っはぁっっんっっ」
「今度は、俺らとさぁ、一緒にイってみよって」
そう言うと、後ろのやつは一気に指を引き抜いて、アナルに自分のモノを押し当てた。
無理だと、伝えようとしても、前のやつに頭を掴まれてまともに言葉を発せれる状況じゃない。
嫌がることも出来なくて、そのままゆっくりと中へと肉棒が押し込まれていった。
「んーーっ…んっっ」
痛みのせいで、体のどこに力を入れていいのかもわからない。
あいかわらず、前のやつに頭をつかまれたまま腰を動かされ、口内を犯されていった。
吐き気さえもするほど、喉の奥まで突っ込まれたソレが、一気に引き抜かれたりいやらしく這い回る。
「…歯、たてたら…どうなるか…わかる…?」
脅しをかけられて、必死で歯を立てないように口を開いていた。
後ろの方も、奥まで入り込んだソレが、入り口の方まで抜き出されていく。
「…キツ…もっと力抜けよな」
そんなことは言われたところで出来るような状態じゃない。
どうにも出来ずに、ただ痛みに耐えていた。
「んーっ…んっ…ンっ…」
入り込んだり、抜かれたり…
一定のリズムが次第に早くなっていく。
酸欠になりそうだった。
息がまともに吸えないような感覚。
「あー…俺、イキそうかも…」
その声に、少しだけ安心した。
もう、早くイって、とっとと終わらせたいという気分になっていたからだ。
前のやつは俺の頭と自分の腰を、一気にラストスパートのように動かしていく。
口も…
性感帯の一つなんだ…
なんて考えたのはこのとき。
変にゾクゾクしちゃっていた。
「…ちゃんと…全部残らず飲めよ…」
予告されてから、口の中へと勢いよく精液が送り込まれる。
勢いのよさと、言われていたこともあり、それを飲み込まざるえなかった。
「結構、いい子じゃん?」
からかうように頭を撫でられ、屈辱感がたかまった。
「…渡辺より、イイかもな…」
受け入れれない体の中へ、むりやり入り込んだモノが出入りするうちに、痛みだけでなく快楽が伴っていった。
「ンぅっ…ぁあっ…やぁっ…やっ…はぁあっ」
もう…
声も殺せない。
もとから殺す余裕なんてほとんどなかった。
「痛いんじゃなかったわけ…? それともM?」
笑いながら、奥の方を突かれ、四つん這いから腕が折れる。
変に、腰だけ突き出しているみたいになっていた。
「やぁあっ…んっ…あっ…や…もぉ…っっ」
後ろだけでなく、前にも回された手で擦りあげられ、我慢が出来そうにない。
「ひ…くっ…や…ぁあっ…やっ…あぁああっっ…」
奥の方まで、やつの精液が流れ込んで、背筋が強張る。
自分もイってしまい、力が抜けて、その場に寝転がった。


「…もう……いいわけ…?」
力なく聞いた。
「いい…って…? 1回で終わると思ってんだ?」
「佐渡、結構気持ちよがってたじゃん」
確かに…痛みと一緒に気持ちよさもあった。
しかし、終わってしまうと痛みだけが体に残る。

「…まだ…これからだろ…?」
2人は笑いあって、俺の部屋をあとにした。